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ID : 2202
公開日 : 2006年 12月 3日
タイトル
伐折羅と真達羅は兄弟 同じ木材で製作と判明 興福寺
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200612020049.html
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元urltop:
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写真:
 
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奈良・興福寺の国宝「板彫十二神将立像」(12点)のうち2点が、11世紀初めごろに伐採されたとみられる1本の木から作られた「兄弟」彫刻だったことが、奈良文化財研究所による年輪年代測定でわかった。年 輪パターンが一致した。  同研究所年代学研究室の光谷拓実室長と大河内隆之研究員が調査した。十二神将立像は、ヒノキの正目板12枚(縦約89~100センチ、横約34~43センチ、厚さ約3センチ)に1体ずつ刻まれた平面彫刻の傑作。年 輪の残りがいい6点をデジタルカメラで撮影し、ヒノキの標準年輪パターンと照合し、3点で年代が測定できた。  その過程で、伐折羅(ばさら)大将と真達羅(しんだら)大将の年輪パターンが一致し、同じ材から作られたことがわかった。素材の厚板は年輪に幅があり、伐折羅は材の古い中心部近く、真達羅が外側の新しい部分を使 っていた。  また、別の木の板を使った波夷羅(はいら)大将は3点中最も新しく、読み取れた年代は965年だった。いずれも樹皮に近い部分の年輪が削られていて正確な木の伐採年は不明だが、光谷室長らによると、3点とも100 0年前後の可能性が高い。残る3点は年輪の測定が難しかった。  この彫刻はユーモラスな表情や骨太な体の表現などから11世紀の作品と見られており、今回の測定はこれを裏付けた。  十二神将立像12点は、14日まで興福寺国宝館で公開中。  金子啓明・東京国立博物館副館長(彫刻史)の話 伐折羅と真達羅は良好な材木を有効利用して作ったのだろう。年代の客観的データも得られ、今後の仏教彫刻研究の基礎資料となりそうだ。
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