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ID : 2124
公開日 : 2006年 11月22日
タイトル
第3回 木の皿を使うということ
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新聞名
日本経済新聞
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元URL.
http://waga.nikkei.co.jp/health/antiaging.aspx?i=20061114f3002f3
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元urltop:
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写真:
 
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加藤健一事務所の舞台「木の皿」(2003年初演)は老いと介護の問題に真正面から挑んだ作品。第3回朝日舞台芸術賞をはじめ、数々の演劇賞を受賞したこの作品の再演(2006年6月)では、前回公演で二男役 を務めた加藤健一氏が、老人役に扮した。「再々演も視野に入れている」と言う加藤氏に、「木の皿」で描かれた介護問題や手応えなどを聞いた。
◇   ◇   ◇  初演では二男の役を演じたのですが、再演で老人のロンを演じて、木の皿を使うことの悔しさが、より深く理解できたように思います。老いに伴って筋肉が弱くなり、自分ではちゃんとお皿を持ったつもりでも、実は持て ていなくて落として割ってしまう。
 皿を割って一番悔しいのは、お嫁さんではなくロン自身なんですよ。皿すら持てなくなってしまった自分自身に愕然(がくぜん)とする。「こんなはずじゃない」と、自分を駆り立てる。でも、また陶器の皿を割ってしまう。
自分に迫ってきている「老い」に焦りや恐怖さえ感じているんです。
 ロンは老人という設定ですので、自然に背中が曲がっている感じに見えるよう、背中に綿を入れました。筋肉が衰えてきた状態で日常の暮らしをするわけですが、ロンを演じてみて、老人が生活していく上での大変さ を少しは理解できた気がします。
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