ID : 14379
公開日 : 2009年 12月11日
タイトル
自然美引き出す 浜本孝志、木工60年/坂出で個
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新聞名
四国新聞
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元URL.
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/culture/article.aspx?id=20091212000092
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元urltop:
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写真:
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「漆芸王国」として日本の工芸界をリードしてきた香川で、木工分野の作家は少数派だろう。それでも日本伝統工芸展などで安定して評価を受ける顔ぶれも多く、その最古参にあたるのが浜本孝志(72)=香川
県高松市=だ。木に心を捧(ささ)げ、木と共に生きて約60年。これまでの集大成ともいえる個展を坂出市で開いている。
木工には複数の木材を組み合わせる指物(さしもの)、一つの木材をろくろで加工する挽物(ひきもの)、同様に一つの材料を刃物で削る刳物(くりもの)の3つの手法がある。浜本が一貫して追究するのが指物。「(個々
のパーツが)ぴしっと合った時の気持ちよさ、それと何より、きれいな木目を自在に見せることができる」。
勉強は苦手だが、絵や工作は大好きだった。中学校を出てすぐに高松市の指物師、故真鍋辰次の住み込みの弟子になり、33年間にわたって技術を身に付けた。さらに人間国宝の故大野昭和斎(倉敷市)に師事したの
を機に日本伝統工芸展への出品を始め、以降、20回以上の入選を重ねてきた。
個展には公募展に挑戦するようになった初期の出品作から、今回のために制作した最新作まで80点余を集めた。日本伝統工芸展に入選した箱をはじめ、風炉先屏風(ふろさきびょうぶ)や棚、茶入などの茶道具類も並
ぶ。全国各地に出向いて手に入れた多彩な素材が使われ、それぞれに違った個性を発揮している。
流れる水泡を思わせる木目のケヤキ、柔らかいモダンな茶色が心地よいクワ、表面の拭漆(ふきうるし)と相まって深く透き通った艶(つや)を漂わせるトチ…。木目にうっすらと金を施す、あるいは一部にさりげなく木象
嵌(もくぞうがん)を入れる。加飾を最少限に抑え、木の持つ自然の表情を生かすのが浜本ならではの表現だ。
「木に少しだけ手を加えて、木の美しさを引き出してあげる。それが私の仕事と思っている」。「わが子のように木がかわいい」と、語りかけるようなまなざしで作品に向き合う浜本。ベテランの威風と熟した技芸がさえる
80点に、日本の木への敬意と、包み込むような情愛があふれている。
「浜本孝志展 木に魅せられて」は23日まで香川県坂出市駒止町のかまどホール。入場料300円。問い合わせは名物かまど坂出駅南口店、電話0877(46)2178。
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