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月曜日は憤懣本舗。
今回は欠陥住宅に悩まされる滋賀県の夫婦の憤懣です。
終の棲家として大金をはたいて建てた邸宅。
しかし、実際に住んでみると、不具合だらけで家の3分の1程度しか使えないといいます。
いったい、いつになったら安心して住めるのでしょうか。
滋賀県守山市。
京都のベッドタウンとしてだけではなく、最近は大阪も通勤圏内になると人気が急上昇、人口も増え続けています。
そんな守山市の住宅街にある築3年9か月の邸宅。
今回の憤懣の主は、この家に住む宮本さん夫妻です。
一見、多くの人があこがれる理想の住まい。
しかし、ここで2人はまともに住めない状態が続いているのです。
そのワケは、廊下の先にありました。
<記者>
「まだ家ができてないのか?」
<奥さん>
「いえいえ、いったん出来て、あまりにも不具合がでてきたので直してる途中というか、欠陥住宅というか」
リビングには、柱や天井がむき出しになっていますが、建築中なのではありません。この状態で放ったらかされたままなのです。
まず見せてもらったのが、窓枠を支えるべき水平の梁。
梁が極端に短いため、ちょっとした衝撃を加えるだけでサッシが落ちそうです。
窓の上についていた木材が落ちてきたという宮本さん。
なんと、業者が鉄骨に釘を打っていたというのです。
<奥さん>
「鉄骨には釘では留まらないので、クイッと引っ張ったらポロンと落ちてきた」
この家の“欠陥”はリビングだけではありません。
こちらは家の顔「玄関扉」。
鉄の扉に、接着剤のようなもので木材を貼り付けているのですが、湿気などで浮き上がっています。
(Q、あの黒い部分は何?)
<奥さん>
「木が貼りついてたんですけど、取れてしまったんですね。ちょっとあり得ないですね」
こうした欠陥箇所は、数え切れないほどあると指摘する宮本さん。
なによりも心配なのは地震です。
<奥さん>
「もし地震があって潰れたらどうしよう。もともと仕上がった時からこの部屋になんか居られないんです、なんか怖くて」
話をリビングに戻しましょう。
宮本さんがこの家に住み始めた3年9か月前の時点には、天井や壁はきちんとありました。
ところが住み始めて間もない頃、重さ120キロもある2階の大きな窓が外側に少し傾いていることに気づき、窓枠部分を確認したところ、土台そのものが窓の重量に耐えられる作りになっていなかったというのです。
<ご主人>
「それで『とりあえず家を全部調べてくれ』という事を、業者に要望して壁などをはがしてもらったらこういう状態。すごい憤りを感じましたね」
宮本さんは守山市内で建設会社を営んでいます。
5年前、一代で築き上げた財産をはたき、家を構えようと、仕事で付き合いのあった地元の有名工務店と邸宅の建築工事の請負契約を結び、その翌年、設計と管理業務については、設計会社が受け持つことになりまし
た。
建築費用は支払い済み。
工務店側は宮本さんからのクレームを受け、手直し工事を続けていましたが、今年に入り、突如来なくなったのです。
そして家の中がこのような状態で放置されたままに…。
<奥さん>
「何で何でって思ったら寝られない、食事もとれない、だんだんやせていきますよ。それが何か月も続いて、そういう事を考えていたら落ち込んで鬱になってしまって、ずっと寝込んでいる日が続いて」
安心・安全な建物を提供しなければならない建築業者が、手直しを投げ出す事態。
憤懣取材班は、問題といえる箇所がこの家にいったいどれだけあるのか、欠陥住宅に詳しい一級建築士の小菅さんに診てもらうことにしました。
小菅さんはまず、梁と梁の接合部分に注目しました。
<一級建築士 小菅克己さん>
「この梁とこの梁を固定するための金物があるんですけど、元々ついてた痕があるが、壁の仕上げの邪魔になって安易に切ってしまっている」
本来、このように羽子板状のボルトで梁と梁を固定させているのですが、リビングの数か所で切断されていたのです。
<一級建築士 小菅克己さん>
「地震が起こったときに、この梁とこの梁がグッとつながってなくてはいけないものが、スポンと、いまスポンと抜ける状態」
次は、天井を支える梁に繋がる方杖と呼ばれるもの。
柱と方杖はボルトを使って強い力で接合させるべきなのですが…
よく見てみると、ビスだけです。
そして、今度はなんと大事な柱がくりぬかれてしまってしまっています。
さらに、2階の梁はスピーカーを入れるために削られていました。
<一級建築士 小菅克己さん>
「これは大切な構造部材なんで、これをかきこんだりとか、そういうこと何で…してしまうんやろうな」
壁の強度を高めるための筋交いはどうでしょう?
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