ID : 14009
公開日 : 2009年 11月16日
タイトル
働きたい 求人ない
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000000911150001
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元urltop:
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写真:
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●林業は「狭き門」
林業の求人が、極端に減っている。働きたいという若者は多く、間伐などの仕事も多い。地球温暖化対策にも有効だ。なのに不況で木材が売れず、どこも人を雇えない。高齢化が進む林業家の間では「次代に技術を継
承できない」と危機感が広がっている。(神野武美)
「大学で造林学を学び実習を積んだ。山仕事の厳しさも知っている。どこかの森林組合で雇ってほしい」
大阪の国立大農学部の男子学生(22)は、10月31日に奈良市であった「林業見学・体験ツアー」(主催、全国森林組合連合会)で、切実にそう訴えた。4年生だが、まだ就職が決まらない。
「ツアー」に参加した20歳代~60歳代まで男女35人の大半が、林業への就職を希望していた。61歳の男性は「森林ボランティアの経験があり、体力には自信がある」と5年前から仕事を探すが、まだ見つからないとい
う。
●若い人材逃す
県内の郵便局員(36)もここ数年、森林組合や企業の就職相談会などで「まず、林業就業支援講習を受けて」と断られてきた。ところが講習は年2回しかなく、しかも平日の18日間。「小さな郵便局で平日は休めない。就
職の保障があるなら、仕事を辞めてでも受けますが」と話す。
確かに、就職は狭き門だ。同講習を受けても、08年度に修了した36人のうち、就職したのは10人。今春も、受講者27人中10人のみだった。
林業の何が魅力なのか?
「どの木をどう間伐し、どう管理すれば、良いヤマになるか。勉強を一生続けなければならない奥深い仕事です」
ヤマツ産業(川上村)で働く元銀行員の福田弘樹さん(40)は言った。入社11年目。当初はひざの関節が腫れ上がり、2日に1日しか働けなかった。3年前、やっと仕事の段取りを任されるようになったばかりだ。
経験4年目の元郵便局員、吉岡冬青(そよご)さん(31)は、社長(38)の父、辻谷達雄さん(76)にあこがれて来た。森林の生態から気象、山の暮らし方まで精通した「森の名人」だ。その辻谷さんがいう。「木材価格の低
迷で、植林や間伐をしても経営が成り立たない。『働きたい』という電話は多いが雇えず、林業の将来を支える若い人材をみすみす逃している」
確かに労働環境は厳しい。国有林の山仕事で基準賃金は1日1万2千円。雨天は休むので実働は月17日ほど。仕事はきつく、就職しても10人中9人は辞めていく。福田さんも吉岡さんも、まだ独身だ。
県農林部によると、県内の林業就業者は約千人。平均年齢57歳と、高齢化が進む。間伐が必要な樹齢10年~60年の人工林(針葉樹)は約12万ヘクタールあるが、1年間の造林面積は109ヘクタール(07年)と25年
前の約10分の1に減少し、CO₂を多く吸収する樹齢の若い森林が著しく減っている。
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