ID : 1496
公開日 : 2006年 8月17日
タイトル
丸木船、井戸枠に大変身 守山・弘前遺跡で発掘
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新聞名
京都新聞
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元URL.
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006081800048&genre=M2&area=S10
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元urltop:
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写真:
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滋賀県守山市赤野井、矢島両町にまたがる弘前(こうまえ)遺跡で、丸木舟を再利用した円形の井戸枠のある古墳時代後期(6世紀後半)の井戸跡が見つかり、17日、滋賀県文化財保護協会が発表した。丸木舟
を転用した井戸跡が発掘されたのは、京滋で初めて。同協会は「古墳時代の人々が、資源を有効にリサイクルする文化や技術を持っていたと考えられる」としている。
調査は、県の水質保全対策事業に伴い、同遺跡の中央部分約5000平方メートルで行った。同協会によると、井戸枠は直径約0・6メートル、深さ約1・6メートル。断面がU字型の2枚を含む計6枚の木材を、筒状に組み
合わせていた。U字型木材の先がすぼんでいることなどから、1隻の丸木舟の船首と船尾に近い部分を利用したとみている。
舟の全長は推定5-6メートル。U字型木材の内側の側面には左右対称のくぼみや穴があった。手すりの棒やしきりの板などを渡したとみられ、琵琶湖で交通や物資運搬などに使用した舟が使えなくなり、転用したとみ
ている。同協会は「木をくりぬいただけの丸木舟から一歩進んだ構造で、全国的にも珍しい。船舶技術の変遷を知る貴重な資料にもなる」としている。
滋賀県立大の林博通教授(考古学)は、井戸跡が大型建物跡や溝跡の近くで見つかっていることなどから、「建物は祭祀(さいし)の場所で、井戸枠に舟を転用したのは、湖上航行の安全や豊漁を感謝、祈願する意味を
込めたのではないか」と話している。
また、方形周溝墓や掘っ立て柱建物跡などが見つかったことから、同遺跡は弥生時代は墓跡、古墳時代から鎌倉時代にかけては集落跡であることが分かった。
調査報告会は20日午後1時と同3時から、滋賀県安土町の県立安土城考古博物館で行う。井戸枠は終日一般公開する。無料。問い合わせは同協会TEL0748(46)4861。
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