ID : 12937
公開日 : 2009年 8月23日
タイトル
利幅薄いフィンランドの製紙業 工場閉鎖進み50万人雇用ピンチ
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新聞名
フジサンケイ
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元URL.
http://www.business-i.jp/news/flash-page/news/200908240064a.nwc
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元urltop:
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写真:
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大手製紙メーカー、ストラ・エンソのカルビネンCEO(最高経営責任者)によると、フィンランドは直ちに製紙業と林業の競争力を高めねばならない。さもなくば50万人の雇用を支える同国製造業の基盤を失う
ことになりかねないのだ。
同CEOは19日発表のフィンランド工場閉鎖の声明のなかで、両産業の未来は木材コストと輸送費の削減、そしてエネルギー減税にかかってるとの見方を示した。
声明発表後、インタビューに応じた同CEOは、「共に力を合わせるべき時期が来たことを皆に理解してほしい」とした上で、「われわれはフィンランドでコスト競争力がない。これは悲しい結果だ」と話した。
また、同国スニラのパルプ工場を2010年4~6月期(第2四半期)中に閉鎖し、コピー用紙の売り上げ減少と価格下落に歯止めが掛からなければ、バルカウス製紙工場も同年末までに閉鎖することを明らかにした。ス
ニラ工場やその他の工場が閉鎖されれば450人の雇用が失われ、バルカウスの閉鎖も含むと1100人に膨れあがる。同CEOは7月、フィンランド工場の損失により、他の拠点でも3期連続で利益が帳消しになったと述
べている。
フィンランドの製紙業労働組合のアホネン組合長は、「ストラ・エンソは夏季休暇の真っただ中に人々を恐怖に陥れている」と指摘。「困難な状況を乗り越えるためには産業を支える確固たる措置が必要だ」と強調した
。
フィンランドのバンハネン政権は19日の声明のなかで、工場閉鎖で打撃を受ける地域には、雇用創出と失業の長期化防止に補助金を支給するとしている。
フィンランド統計局が10日発表したところによると、同国経済に林業の占める割合は、3.8%と過去30年で半減している。輸出全体に占める割合も42%から15%にまで下落した。
ストラ・エンソは06年以降、世界で6工場を閉鎖したほか、事業を売却し、人員を37%削減するなどのリストラ策を講じている。フィンランドには同社の生産拠点の25%と、労働力の33%が集中している。
ブリュッセルの事業者団体によると、欧州のコピー用紙需要は09年に16.3%減速した。
同国の投資銀行アナリストは、「供給過剰状態が改善されない限り、努力がまだ足りないということだ」と指摘。「市場には高コストの生産者と低コストの生産者とがいる。多少の低コスト化には成功しているものの、フィ
ンランド企業の工場は高コスト体質だ」との見方を示した。
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