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ID : 12534
公開日 : 2009年 7月15日
タイトル
砂漠化は、防げるか。日本の協力が続く
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://www.globe.asahi.com/feature/090706/04_2.html
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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黄河流域で、植林に取り組む日本人たちがいる=画像1、2。土壌の保水力を増せば、砂漠化を少しでも食い止め、黄砂の発生を防いだり、黄河の水量を増やしたりする効果が期待できる。
中国の砂漠としては4番目に大きいテンゲル砂漠の西端。黄河の支流沿いにある甘粛省武威市近郊で、日本人が植林の協力をしている。「草炭緑化協会」(東京)の人々だ。元早大総長の村井資長らが90年に設立。退職 した技術者らが主導する「熟年NPO」でもある。 画像1、2 ゆるやかに連なる黄色い砂丘の上で、マメ科などの苗木を一本ずつ、約1m間隔で稲わらを差し込んで仕切った升目に植えていく。升目は、「草方格」と呼ばれ、砂の流動化を防ぐ農民の知恵でもある。
砂漠では砂が風で運ばれ、大きな砂丘自体が移動する。植林地では、苗を羊などが食べないように柵を設けるが、高さ2mの柵が1、2年で砂に埋もれる。「草の堤防」である草方格で砂が動くのを防ぐのだ。
同協会の特徴は、植林に、水を吸う保水力のある草炭を取り入れたことだ。「砂漠の土壌改良に使えば、緑化や農業増産に役立つ」と、同協会理事の川上敞(73)は話す。
…………… 中国では年2000平方km前後のペースで、国土の砂漠化が進んできた。毎年、香川県一つ分が荒地になっている計算だ。
首都北京も安閑としていられない。天安門広場から約120km西北に天漠砂漠という大砂丘が現れた。しかも年十数mずつ東へ移動している。かつて北方異民族の襲来に備えた万里の長城が、今や首都を砂漠から防ぐ壁 になったかのようだ。00年、当時の首相、朱鎔基は「このまま手を打たなければ、遷都を迫られる」と危機感をあらわにした。
中国政府も80年代から植林に努める。今や世界の年間植林面積の約3分の1を占め、世界一の植林大国だ。中国の森林被覆率は、建国前年の48年にはわずか8.6%だったとされる。それが07年に18.2%にまで回復した。
植林本格化のきっかけは、2億人以上が被災した98年の長江大洪水だった。上流の森林が消え、保水力が低下したせいだった。朱は「退耕還林」(開墾地を放棄し、森に戻す)や「封山育林」(山を封鎖して森を育てる)の 政策を打ち出した。
…………… NPOに助成金を出し、対中協力を後押しするのが「日中緑化交流基金」だ。元首相の故・小渕恵三の音頭で日中両国が負担して設立。08年度は45団体74件(計約7億円)に助成している。自己資金や民間財団の助成で活 動する例も含めれば、対中植林協力をする日本の団体は100以上あるといわれる。
甘粛省蘭州市では「秋田県林業育成協会」が活動する。秋田県と甘粛省が友好提携をしている縁で04年、対中協力に着手した。
会長の武田英文は「日本は植林が終わり、林業の課題は育成に移った。黄砂は秋田にも飛んでくる。日本の植林技術を中国で生かせないか、考えた」。雨の多い日本と違い、植林した山に黄河の水をくみ上げ、ホースや 散水機でまく。植林すればするほど黄河の水を費やす矛盾もあるが、「下草を育て、保水力を高めて高湿な環境をつくるには20~30年かかる」。
蘭州から100km余り東の鎮原県では「アジア協会アジア友の会」(大阪市)が06年から植林を展開中。ここはゴビ、タクラマカン砂漠などから黄砂が飛来し、何百万年にわたって降り積もった黄土高原だ。 画像3、4 黄土高原の北東部、山西省大同市では「緑の地球ネットワーク」(大阪市)が活動中だ=画像3、4。植林は92年以来、計5500ha、1750万本。事務局長の高見邦雄は「この地域はかつては森林が多くあり、『木の文化』が蓄積 された」という。大同に近い応県の寺には11世紀に建った世界最大規模の木造の塔(高さ67m)が残る。黄土高原のマツやニレの巨木が使われた。北京の紫禁城建設にも、ここから木材が運ばれた。「文明の前に森林があ り、文明の後に砂漠が残るという歴史だ」と高見。
内モンゴル自治区のモウス砂漠周辺で植林を手がけているのは、「日中友好沙漠緑化協会」(東京)だ。
会長を務める元蔵相の武村正義(74)が初めて内モンゴルで植林をしたのは96年、「新党さきがけ」代表の時だ。北京で会談した国家主席(当時)の江沢民に「自衛隊と人民解放軍が一緒にスコップを持って黙々と植林活 動をする時代が早く来てほしい」と話し、持論である日本の国際貢献策「緑のPKO」を説明した。
政界を引退した武村は、年数回の訪中を続ける。「対中協力は、植林のために無利子の円借款を残すなど環境問題に絞って強化すべきだ」と主張している。
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