ID : 12308
公開日 : 2009年 6月26日
タイトル
【大日本印刷 いまむかし】建材用…生活のすみずみに
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新聞名
フジサンケイ
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元URL.
http://www.business-i.jp/news/culture-page/news/200906270005a.nwc
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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印刷分野の広がりはとどまるところをしらない。例えば家の中を見回すとさまざまな家電製品、家具、インテリア、壁など住まいのあらゆるところに印刷技術が浸透している。もっとも、電車に乗れば、その電車の
内装または外装、自動車に乗ればそのダッシュボード、職場の壁材など挙げればきりがないほどだ。
建材の柄は、今でこそ大理石や抽象柄と多様化してきたが、当初は木目柄が主体。当時の建材印刷には多くの技術上の問題があった。布目、石目、木目などの実物感を再現するに足る印刷の調子が厳しく求められるこ
とに加え、実物感を損なうことのないよう、絵柄に継ぎ目を出さないエンドレスな版を作ることが難しかったという。
何度も製版のやり直しを行った結果、なんとか継ぎ目も目立たない化粧紙ができあがったものの、接着技術が完成されておらず、施工現場で化粧板を金具でとめていたため、売れ行きは今一つだったようだ。
新型の新幹線「N700系」の車両内。天井などは立体的に印刷する技術を用いている
だが、その後、改良が重ねられて質が向上したほか、天然の良木が少なくなったことも後押しし、需要は急増。近年は、高級志向、天然志向が進み、従来の柄や模様のデザインでは、施工主や建材メーカーが満足してく
れなくなってきている。ときには、柄やデザインの色調について、「小川のせせらぎのような感じ」とか「軽快なピアノのイメージ」などの感覚的なオーダーが入ることもあるほどだ。
手元のサンプルを増やすため、国内各地の銘木店、ときには海外へも探しに出かけ、写真を撮りに行くという。
なお、建材印刷の特徴は、どれをとってもサイズが大きいことだ。印刷シートも巨大。最大2100ミリの幅で、1000メートルあるいは2000メートルもの長い巻物になった製品もあるほどだ。
また、建材印刷からはプラスチック成型品への絵付けである曲面印刷も生まれた。水にとけるフィルムに柄を印刷して、水に浮かべる。時間がたつと、フィルムだけが柔らかくなるので、このときにプラスチック成型品を
押しつけると、柄が成型品の曲面に沿って転写される仕組みだ。用途としては自動車の内装材が多いが、さまざまなところで活用されている。
建材の印刷は生活のすみずみにまで行き渡っている。もし印刷がなくなったら…。家の中の壁も床も天井も真っ白になってしまうかもしれない。
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