ID : 11285
公開日 : 2009年 4月10日
タイトル
木造の打瀬舟を復活させようと 再建プロジェクト
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20090409-OYT8T01172.htm
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元urltop:
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写真:
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木更津の漁師ら建造計画
千葉市の検見川沖を航行した打瀬舟(東京都大田区立郷土博物館所蔵、1955年、荒井英夫氏撮影)
40年以上前に東京湾から姿を消した木造の打瀬舟を復活させようと、木更津市の漁業関係者などの有志でつくる市民グループが、再建プロジェクトを進めている。魚のすみかとなる藻場の再生や、豊かで美しい東京
湾を取り戻すシンボルとして、2011年3月の完成を目指す。
水深1メートルの浅瀬でも航行できる打瀬舟は、かつて千葉市の検見川沖や東京都・羽田沖で網を引き、藻場の豊富な漁場で小エビやキスなどを取る打瀬網漁に使われた。北海道・野付湾では現在も行われている伝
統漁法だが、埋め立てによる漁場の減少が相次いだ東京湾では、1960年代以降、見られなくなったという。
木更津市畔戸の漁師で、干潟の再生活動にも取り組む金萬(きんまん)智男さん(49)は昨年4月、地元の網元や博物館学芸員に参加を呼びかけ、「東京湾に打瀬舟を復活させる協議会」を発足させた。木材に必要な森
林の保全、打瀬網漁を通じた子どもたちへの環境学習に役立てる狙いもある。金萬さんは「木造船を作る船大工も高齢化が進み、技術を継承していかなければ途絶えてしまう」と話す。
全長約18メートル、幅3メートルの大きな打瀬舟建造を目指しており、建造費は約2800万円。一口1万円の舟主3000口を募っているが、今のところ200万円程度しか集まっていない。順風満帆の船出とは言えない状
況の中、金萬さんはラジオ出演などを通して打瀬舟の必要性を訴え続けている。「打瀬舟で取った魚をブランド化したり、観光PRにも役立てられる」。金萬さんの夢は尽きない。
藻場再生の取り組みは、全国的に進められている。対策事業を行う水産庁整備課は、藻場の役割について「水質の浄化や生物多様性の維持に大きな働きを持つ」と説明する。打瀬舟復活協議会のメンバーも、神奈川県
や横浜市と協力し、同市の野島海岸や海の公園などでアマモを植え、藻場の大幅造成に成功している。
木材は樹齢80年程度の県内産の山武杉を使う予定。船大工も見つかり、来春にも着手する計画で、建造途中には見学会も開く。メンバーの一人で東京都大田区立郷土博物館の藤塚悦司学芸員(55)は「打瀬舟は何より
見た目が美しい。大きな帆が風を受けて走る姿は、夢のようです」と話している。
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