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ID : 10454
公開日 : 2009年 2月11日
タイトル
家の廃材 思い出 家具に 桐箪笥職人が新事業
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news/20090211-OYT8T00898.htm
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元urltop:
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写真:
 
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家族の思い出が詰まった我が家を家具にして残しませんか――。「春日部桐箪笥(きりたんす)」の職人で伝統工芸士の飯島勤さん(50)(春日部市豊野町)が、家の廃材を使った家具製作を本格的に始めた。「フ ァミリーメモリアル家具」と名付け、全国に発信していく。飯島さんは「消えゆく春日部桐箪笥の活路にもつなげたい」と意気込んでいる。
 「両親とずっと暮らした家なんですけどね」。約10年前、老朽化で建て替えが決まった、さいたま市浦和区の築40年ほどの民家を前に、家主が寂しそうにつぶやくのを聞いて、家具製作を思いついた。
 飯島さんは「家の柱で何か作りますか」と持ちかけ、廃材になるはずのヒノキ柱で「文箱(ふばこ)」を10個ほど作った。家主は「いい思い出の品ができた」と喜び、新築記念に親類らに配った。
 以来、桐箪笥で培った木工の技術を生かし、年に3~4回、家の取り壊しで出た廃材でテレビ台やテーブルを製作してきた。依頼主の多くは「そんなものまで作れるのか」と驚く。約4年前、床柱や廊下の床材で仏壇を作 ってもらった三郷市の主婦(35)は「仏壇を見ると、亡き母が床の間ではたきをかけていた姿を思い出す」と懐かしむ。
 これまでは仕事の片手間にやってきたが、要望が増えてきたこともあり、今年から積極的にPRし、本格的に請け負うことにした。
 希望の品をゼロから作るフルオーダーのほか、小箱など数種類の桐製家具の表面に廃材を張り合わせるセミオーダーも始める。廃材だけでなく、庭木も利用する。フルオーダーはすでに受け付けを開始。セミオーダ ーの家具のデザインは今月末頃から順次発表していく。近くブログも開設し、全国にアピールする予定だ。
 この取り組みの背景には、県や経済産業大臣指定の伝統的工芸品である「春日部桐箪笥」の衰退がある。春日部商工会議所によると、「春日部桐たんす組合」で操業している職人は10人足らず。仕事が減り、弟子をと れないケースがほとんどだという。
 そんな中、飯島さんは「伝統工芸士として技術を継承する責任がある」と昨年5月、地元の工業高校を卒業した生田目健次さん(20)を弟子にとった。独り立ちには数年かかるが、生田目さんは「木工が好き。もの作りは 面白いし、伝統を守ることにやりがいを感じている」と技の習得に日々励んでいる。
 飯島さんは「廃材で家具を作ることで、桐箪笥業界全体の仕事が少しでも増え、後継者を養う力を取り戻せれば」と願っている。「ファミリーメモリアル家具」の問い合わせは、飯島桐箪笥製作所
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