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ID : 9771
公開日 : 2008年 11月13日
タイトル
良い音を聴くための本格音響―試聴スタジオを開設
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新聞名
ITmedia
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元URL.
http://plusd.itmedia.co.jp/d-style/articles/0811/13/news088.html
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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プロのアーティストも使用した最高のコンディションで、高級オーディオの音色を味わえる本格試聴スタジオが、パイオニアの目黒本社に開設された。「TAD」の音も、本格音響で味わえる。
元はレコーディングスタジオだった部屋を試聴室に改修した 電車の座席の一区画で全員がイヤフォンを付けている――そんな光景もありえるほど、音楽が手頃で身近な存在となった昨今。家電量販店の高級イヤフォ ンの試聴コーナーは、学生から中高年のサラリーマンまで、世代を問わずにぎわっている。
 そんな圧縮オーディオ全盛の中、パイオニアが東京・目黒の本社ビルに本格的な「ハイエンドオーディオ試聴スタジオ」(仮称)を開設した。事前予約をすることで、誰でも利用することができる試聴ルームだ。音楽を楽 しむシーンが増える一方で、本格的な良い音に触れる場所や機会は少なくなっているという、同社の思いを背景に開設された。
録音スタジオの資産をそのままに、試聴スタジオへ改修 スタジオ内 本館1階に設けられた試聴スタジオは、元はレコーディングスタジオとして本社ビルが完成した1974年から利用されていた。そのため当初から遮音・防振構造など音響に配慮して設計され、外装には天然無 垢の檜材がふんだんに使われている。試聴スタジオへの改修にあたっては、この旧スタジオの天然木を最大限活用。34年を経た木材は水分や樹脂分が抜け、乾いた温かみのある音を生み出すという。
 また音響特性を「ライブフロント、デッドエンド」とし、室内前方は音の反響に考慮した構造、後方は吸音構造を各所に取り入れている。正面の壁は、床への音の2次反射によって硬い音色になることを防ぐため、角度を 後方に0.5度傾けた。0.5度という結論に達するまでには、仮設のベニヤ壁と何機種ものスピーカーによる徹底的な試聴が繰り返されたという。
 さらに壁の裏には煉瓦を積み上げ重量を稼ぎ、柱や鉄のアングルでしっかりと補強。そのほかにも、空調吹き出し口のデッドニングなど細部にわたり試聴スタジオとしてのこだわりが詰め込まれている。もちろん電源関 係にも抜かりはなく、照明電源などとは独立したオーディオ機器専用の電源ライン、試聴により決定した高音質のホスピタルグレードを採用したコンセントなど、オーディオの性能を最大限に生かす環境が整えられた。
“亀の子”と呼ばれる音響拡散板は旧スタジオのものに紛れて、新しいものも混ざっているというが、違和感の無いように着色が施されている(写真左)。元々はミキサー室のガラス張りの窓があったという壁(写真右) 無音がもたらす音楽の感動  試聴システムは、ハイエンドオーディオブランド「TAD」のスピーカー「TAD- R1」を採用した2chシステムと、パイオニアの「EXシリーズ」を利用した5.2chサラウンドシステム(「KURO」もしくはスクリーンで映像も視聴可能)を日替わりで楽しめる。電話予約の受付時に、どちらのシステムを試聴した いかを伝えれば、予約可能な日時を教えてくれるとのことだ。
1本315万円の高級スピーカー「TAD-R1」が設置されていた  実際に試聴してみると、ハイエンドオーディオシステムがもたらす圧巻の音色はもちろんのこと、外界の音が一切気にならない試聴スタジオでは、曲が始まる前や音楽が息をつく瞬間の、鳥肌が立つような“無音”が音 楽の世界観を広げてくれる。映画館やコンサートホールでも、こんな経験はなかなかできない。音のために贅の尽くされた空間で、日常と違った音楽体験をしたい――そんな人の願いを叶えてくれる新しいスポットとして 注目だ。
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