ID : 8464
公開日 : 2008年 8月 7日
タイトル
幻の木製戦闘機が飛んだ日
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新聞名
北海道新聞
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元URL.
http://blog.hokkaido-np.co.jp/ten/archives/2008/08/post_23.html
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元urltop:
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写真:
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まもなく終戦の日がやってきます。64回目の夏です。
もちろん、私の生まれる前のことです。戦争を体験した世代が次々と世を去り、平和の実像もゆがんできているような気がします。夏の一時期、過去の戦争に思いを寄せることで、今の平和をより確かなものにしていきた
いですね。
「幻の木製戦闘機キ106」(1470円)があす7日に発売されます。道新選書の43冊目となります。江別の作家田中和夫さんがまとめたドキュメントです。
木製戦闘機の物語は、16年前に江別市教委が出している叢書の1冊として出版され、反響を呼びました。この本がきっかけとなって、焼却されたといわれていた設計図類が、ジュラルミンケースに入れられ、埋められて
いたことがわかり、発掘されたのです。今回の本は、叢書のあとにわかった事実を含めてまとめられた戦争秘話なのです。
木製戦闘機は戦争で不足するジュラルミンに変わって、道産のエゾマツの合板を機体や翼に使っています。王子製紙江別工場が、軍の命令で航空機づくりに当たったというのも興味深いですね。終戦までに3機が完成
し、最大時速614キロのスピードでテスト飛行しています。戦後、機体はアメリカに接収され、関係資料も押収、処分されて幻となってしまいます。
戦闘機の製作には全道から集められた幼年工1000人が当たったといいます。国民学校を卒業したばかりの14歳の少年少女たちが、寄宿舎生活をしながら工場に通ったそうです。
戦争のために、幼い労働力さえ総動員されたわけですが、日本の技術力と応用力は注目に値するかもしれません。今の時代に当てはめると、将来枯渇する石油をちがうエネルギーに転換するのも、そう難しいことでは
ないように思えてきます。木で戦闘機を作ってしまうんですから。
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