ID : 6655
公開日 : 2008年 3月 9日
タイトル
廃油をリサイクルして作った木の保存剤を開発した
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20080308-OYT8T00715.htm
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元urltop:
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写真:
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県木材試験場(射水市)の栗崎宏・副主幹研究員(48)や県立大などの研究グループが、使用済み天ぷら油などの廃油を再利用し、木材の保存剤を開発することに成功した。17日から茨城県つくば市で開かれ
る日本木材学会大会で発表する。廃油を利用した木の保存剤は初めてといい、栗崎研究員は「耐久試験などを繰り返し、実用化を目指したい。廃油のリサイクル率向上に役立てば」と話している。
廃油を再利用した保存剤は、油からせっけんを作るのと同じ原理で作られる。廃油にカセイソーダと水を加えアルカリ処理をした後、硫酸銅と反応させた「銅石鹸(せっけん)」と呼ばれるものが主成分だ。溶剤に溶かし
、木材に浸透させることで木材に防水性を持たせ、細菌の繁殖を抑えたり、シロアリ被害を防いだりし耐久性を上げる。
栗崎研究員によると、廃食用油はバイオディーゼル燃料(BDF)やせっけんなどにリサイクルされている例はあるが、木の保存剤は初めてという。
開発のきっかけは2003年ごろ、電柱や枕木に使われた防腐剤「クレオソート油」の発がん性が問題になり、栗崎研究員が「環境に優しい良いイメージの保存剤を作れないか」と思ったこと。石油に含まれる成分と銅を合
成した「ナフテン酸銅」という木材の保存剤がすでにあったため、天然油と銅からも保存剤を作れるのではと考えた。
試験場職員の家庭や自治会で回収された廃食用油を分けてもらうなどして材料にし、できた銅石鹸の防腐性能や耐水性などを試験。溶剤に溶かした銅石鹸を木の板に浸し、野外で放置した実験を現在も進めているが
、2年半経過した今も木材は腐らず、シロアリの被害も受けていない。毒性もクレオソート油に比べ低いことが確認できた。
日本農林規格(JAS)などの認定を受けるには最低でもさらに数年の耐久試験が必要で、商品化は先になる見通し。
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