ID : 585
公開日 : 2006年 3月20日
タイトル
ハリケーン被災地の倒木で帆船復元へ 米博物館
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新聞名
CNN Japan
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元URL.
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200603190005.html
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元urltop:
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写真:
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米コネチカット州ミスティック(CNN) 昨夏、米南部を襲った超大型ハリケーン「カトリーナ」は、樹齢100年以上の大木までも一瞬のうちになぎ倒した。その木を利用して、19世紀の大型帆船を復元する作業に
、当地のミスティック・シーポート博物館が取り組んでいる。「失われた木々に新たな命を吹き込んでほしい」と、多くの被災者らが協力を申し出た。
ミシシッピ州ロングビーチのローメーン夫妻は、カトリーナですべてを失った。「庭のオークの木はどれも、樹齢200年を超えていたはず。古くて大きく、美しかった」と、妻のペギーさんは振り返る。無残に倒れた木々は最
近、博物館へ運ばれていった。「あの木が帆船として生まれ変わると思うと、うれしくて涙が出た」――夫のジムさんがしみじみと語る。
ミスティック・シーポートは、19世紀の港町を再現し、当時栄えた捕鯨文化などを紹介する海洋博物館。昔のままに保存された造船所では、クエンティン・スネディカー所長が1841年建造の木造捕鯨船、チャールズ・W・
モーガン号の復元に取り組む。「オークは当時、船を造るのに最も適した材木だった。強くて密度が高い上に、船の形とほぼ同じ曲線を描いて成長するからだ」と、スネディカー氏は説明する。
同氏がハリケーン被災地からオーク材を集めるのは、これが初めてではない。89年のハリケーン「ヒューゴ」で倒れた木は、「奴隷船」として知られたアミスタッド号の復元に使った。モーガン号には、04年の「アイバン」
による倒木も活用される予定だ。
実はカトリーナの襲来後、スネディカー氏は、被害のあまりの大きさに、倒木を集めることをためらっていたという。しかし、数週間後には被災地の住民から「木を使ってくれないか」との問い合わせが寄せられ、その輪が
またたく間に広がった。博物館の倉庫には、これまでにトラック30台分以上の木が運び込まれたという。「ここに運ばれた大木は、何世代にもわたって家族に愛され、町の風景の一部になっていた。思い出が船になること
が、住民の慰めになれば」と、同氏は語る。
博物館の工場では、先月から製材作業が始まった。モーガン号の本格的な復元は07年秋から約3年間の予定で進められ、作業の様子は来館者に公開される予定だという。
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