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ID : 4971
公開日 : 2007年 10月12日
タイトル
仙台箪笥の技を次代に 長年の懸案、協同組合設立へ
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新聞名
河北新報
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元URL.
http://www.kahoku.co.jp/news/2007/10/20071012t15042.htm
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写真:
 
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伝統工芸品「仙台箪笥(たんす)」を製造する漆工業者、家具店が協同組合を結成することになり、15日に仙台市内で設立総会を開く。展示販売会や職人向けの技能講習会を実施し、販売不振や後継者不足の 問題に対応。将来は、地域ブランドとして商標登録や伝統的工芸品の指定を視野に入れる。長年の懸案だった組合設立にこぎ着け、関係者は「伝統が継承しやすくなる」と受け止めている。
 組合名は「仙台箪笥協同組合」。宮城県内の10社以上が参加する見込みだが、加入しない老舗店舗もいくつかある。
 共同販売会を年2回以上実施し、製造や修理を受注。段ボール箱などの資材を共同で調達するなど、連携を強化する。インターネット上に組合のサイトを開設し、魅力をPRする構想もある。
 組合設立は20年以上前からの懸案事項。1989年には法人への移行を前提に任意団体の仙台箪笥振興協議会を設立したが、業者間の意見がまとまらず、活動は休止。2005年に解散した。
 最大の対立点は仙台箪笥の定義。従来は天然木に手作りの鉄金具を使うのが真正品とされたが、手間が掛かるため、生産量は限られている。
 県内の家具店では、型押しによる合金金具や安価な合板を使った県外産の普及品が出回っている。あおりを受けて受注が減った職人からは、普及品を「仙台箪笥」と呼ぶことに反発があった。
 組合は仙台箪笥の定義や品質表示法について、設立後に設置する委員会で討議する。一定の基準を満たさない商品は「仙台民芸箪笥」といった別の名称を使う方向だ。
 県内で「宮城伝統こけし」「雄勝硯(すずり)」「鳴子漆器」の3つしかない経済産業相による伝統的工芸品の指定も目指す。全国の伝統的工芸品を集めた展示会などに出品し、知名度アップを狙う。
 設立発起人の一人で長谷部漆工(青葉区)の長谷部嘉勝社長(55)が「組合設立の取り組みは80年代以来、3度目。職人の高齢化が深刻化する中、次世代に継承するには今回が最後のチャンスとなる」と話している。
[仙台箪笥]江戸末期から製造が始まり、大正期から昭和初期にかけて最盛期を迎えた。頑丈さと豪壮な手打ちの鉄金具が特徴で、外国人向けの土産品としても珍重された。箪笥の前面にケヤキ、クリを使い、引き出しに はスギやキリが用いられる。
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