ID : 4564
公開日 : 2007年 8月25日
タイトル
「甲賀杣」7世紀に存在? 出土の杉3本に加工跡
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200708260008.html
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元urltop:
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写真:
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滋賀県甲賀市の山中から出土した杉の巨木3本が7世紀に伐採されたものとわかり、同市教委が25日、市民に公開した。おのやくさびによる加工跡が何カ所もある。奈良時代(8世紀)の東大寺造営などに木材
を供給して正倉院文書にも登場する林業集団「甲賀杣(そま)」が、記録より100年以上前から存在したことを示す貴重な物証だ。
664年に伐採されたものと分かった杉の木。おので加工した跡(手前)がある=25日、滋賀県甲賀市甲南町で
出土した杉は直径1メートル以上、長さ3~7メートル。05年6月と翌年10月に数本ずつ、甲賀市甲南町の高速道路工事現場で出土し、地元住民らが地区の農業倉庫に運び、保管してきた。山から切り出す際に鉄おの(
幅約6センチ)を数十回打ち込んだり、木を割るため数本のくさびを打ったりした跡があった。
同市教委から連絡を受けた奈良文化財研究所の光谷拓実・年代学研究室長(年輪年代学)が、年輪をもとに年代を測定。3本は630年、664年、690年前後の伐採とわかった。
正倉院文書には、761~762(天平宝字5~6)年の記録に「甲賀山」「甲賀山作所」の名があり、別名「甲賀杣」という林業集団が存在したことがわかっている。甲賀杣は、聖武天皇による東大寺(奈良市、8世紀中ごろ)
や石山寺(大津市、761~762年)の造営にかかわった。
今回の大木は、巨木を伐採する集団が7世紀前半から甲賀地域にあったことを示す。光谷室長は「甲賀杣のルーツに迫る重要な資料だ」と話している。
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