ID : 453
公開日 : 2006年 3月 4日
タイトル
木の布
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新聞名
沖縄タイムス
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元URL.
http://www.okinawatimes.co.jp/spe/yanbaru20040818.html
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元urltop:
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写真:
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玄関をくぐると、木目模様の布が飾られている。プリント? だが、木目の自然な美しさやにじみ出る温かみは本物だ。では木のスライスか? いや、触ったときのしなやかさは、薄く切っただけのものではない。
本部町のボワゼット協同組合が製造する「木の布」。よく見ると、極細に加工された糸状の木が、木目をそのまま残す形で無数に織り込まれている。
「リュウキュウマツ、イジュ、ガジュマル、フクギなど、薄く裁断できる木材ならほとんどOK。何倍にも付加価値のついた商品にできます」。同組合の平良哲宏専務は自信を見せる。
使われているのは、0・08―0・1ミリに薄切りされた木を、ウレタン樹脂などに漬け込んで補強した後、さらに幅0・6ミリに裁断したもの。この「ウッドヤーン」と呼ばれる素材を横糸に、絹を縦糸に織ることで、木の外観
と柔軟性を併せ持った独特の「布」ができる。金糸、銀糸を織り込む和服の伝統的な「引箔織り」の技法だ。
壁のクロス材やカーテンとしての利用のほか、ハンドバッグや名刺入れ、縫いぐるみの外皮などとして広く応用できる。
裏地によって色を変えたり、花などの模様を入れることも可能だ。国、県、町の補助が入っていることからも、周囲の期待の高さがうかがえる。
現在は、糸状にする一歩手前の木材シートとして、ブックカバーやはがきなどを主に製造しているが、年内にも量産体制を整えて新素材の布を本格的に生産する予定だ。工場には四台の大型織り機を導入した。
平良専務は、「全国でもほとんど例がない技術。産業に育て上げ、雇用確保や地域おこしにつなげたい」と意欲的だ。
【メモ】ボワゼット協同組合 木材加工品の製造を目的に2001年に設立。組合員9人。木材を極薄シートや布状に加工した商品を製造する。「ボワゼット」はフランス語で「木肌」の意。問い合わせは同社、電話0980(5
1)7171。
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