この頃飛行機に乗る楽しみが一つ消えました。
それはド素人集団アダムエアーが潰れたからです。
これがインドネシア通信『さもありなん』の巻き、に書きました自由化の顛末です。
ある日気が付きました。
いきなり料金が半値や『半値八掛け二割引』・・・
国営のガルーダ航空やムルパティエアラインが競争に負けて地方路線から
撤退してゆきました。
こんなに安い料金で果たして整備は大丈夫なのだろうか?
素朴な疑問です。
答えが出ました。
アダムがセレベスで堕ちました。
ガルーダもジョグジャでオーバーラン。
次々と飛行機が堕ちたり滑ったり、そら見たことか・・・
挙句の果てにリースしていた機体が耐用年数を過ぎたり整備不良で使用許可を
取り消されたり・・・
アダムは実に7割が不許可となり新しい機体の入手が必要となりました。
儲かるから金を投下したのであって儲からないなら止めた!
外国資本が入っていたようで簡単に資本の論理に従ってくれました。
古いが為に安く借りれる機体を使い、素人娘をスチュワーデスに仕立て
安い料金で客を釣り大いに儲ける。
古い機体をごまかすために奇抜な色を塗り、客を喜ばせんが為にミニを履かせる。
『新しい機体を買え?、儲けた金を吐き出さなければならないじゃないか!』
『では、やめた。』・・・
アダムが消えただけで何と航空運賃が上がったのです。 ジャカルタージャンビ路線はおおよそ2倍になりました。儲かるから金を投資し、儲からなければ直ぐ止める???
今、インドネシアで儲かっている事業はかつての石油でも合板でもありません。
①にパーム、②に石炭。
パーム農園はバイオディーゼルへの転用で需要急増、石炭採掘も石油不足の補填で
需要急増、両者ともに大変潤っており、外国資本も参入しております。
でも・・・、
・パーム実を採ったあとの幹はどうするの?
燃やせば煙霧、埋めれば酸性土壌、どの道もCO2の排出源となり温暖化を促進。
・石炭を掘ったあとの穴はどうするの?
水が溜まって広大な池?
インドネシア共和国は彼ら資本家に毅然とこう言ってやって下さい。
『やりっ放しはいけません』、『儲けっ放しはいけません。』
『儲けた金で後始末をして下さい!』
彼等は資本を引き上げるでしょうね・・・。
(その前に・・・、裏金供給源に毅然とこう言えますか?)