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神谷のインドネシア点描

『お年玉』

今まで息を殺して生きてきた華人(華僑)が 市民権を得つつあります。
スハルト政権時代は名前もインドネシア名使用を義務付けられ、中華学校も閉められ、漢字新聞の 発行も禁じられ、漢字が書けない、読めない華人が増えて我々との筆談も叶わないほどだったのです。
彼等の市民権復活はシナ正月に現れております。
昔は家で家族揃ってこっそり祝っていたものが今ではホテルで盛大なパーティーを催せる程に なりました。
小職がコンサルタントを務めている合板グループ本社では社員全員にお年玉を配りました。
みんな並んで役員よりお年玉袋を貰うのです。
小職も社員ではありませんがこっそり並んでまんまとお年玉にありつきました。
縁起物の鯉の絵が描いてある立派な袋の中にはなんと6万ルピアの現金が入っておりました。
夫婦でステーキが食べられるほどのお金です。
インドネシア人スタッフも中国人スタッフもみな嬉しそうでした。
シナ正月をインドネシア人スタッフと共に祝う、華人が市民権を得てきた証拠です。
このまま融和が続けば良いのですが・・・。
そういえば5-7年に一回起こっていた反華僑暴動がジャカルタ暴動を最後に起こっておりません。
これぞ本当にめでたいことです。

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