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万葉集の樹木
読み 万葉よみ:栗(くり) 
現代よみ:栗(くり)
ふりがな 三栗(みつぐり)の 那賀(なか)に向へる 曝井(さらしゐ)の 
絶えず通は むそこに妻もが 
読人しらず
意味 那賀の村に向き合っている曝井の水が絶えないように、絶えず通いたい。そこに妻がいてくれれば
  万葉集には**首の歌が詠まれている
樹木解説 「三栗の」は、一つのいがの中に実が三個入っているものの中央の意から、「なか」にかかる枕詞にされる。
ブナ科。日本各地のブナ、ミズナラ、カエデ等と混じって山地に分布する。
縄文時代の昔から、 トチの実、クルミ等と共に大切な食糧である。梅雨の頃(6~7月)、独特の甘い 香りを放ちながら花がさき、新しい枝に雄花と雌花が一緒につく。
 黄色味がかった白色の雄花は、軸にたくさんついて、10~15㎝くらいの長さの モールのようなものがフサフサと上向きにつく。その軸の基部の方に小さな雌花 が2~3ヶつく。クリは、虫媒花で雄花から雌花へは虫等が媒体になる。
 花が終る頃、雄花はバラバラと落ちてしまい、雌花は実を熟す準備に入る。
 果実は、9~10月に成熟。ご存じの様に鋭い針で覆われたイガ(殻斗)の中に 1~3ヶのクリの実がある。始め緑色だったイガは徐々に茶色に変色し、熟すと イガが割れてクリの実が出る。
関連 世界の木材 0075.クリ
木偏百樹 29.くり
出展 巻9-1745
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