モクレン科の木ですが、木材としての利用も多く有用な産業資材です。樹木の特徴はそれとわかる大きな葉で長いものは50センチもあります。日本の中でも最も大きい広い葉です。材は緑かがっています。朴葉を利用した食品は現在でも残っています。刀の鞘(さや)は朴を使いますが、金属をにサビを付けさせないこの木の特性があるのが一番の理由です。
以下に面白い、素敵、綺麗な表現のあるものをピックアップします。
ホオノキに関する情報と写真はコチラ
- 樋口一葉の「たけくらべ」
- 朴木歯の下駄をひたひたと進め、信如は雨傘さしかざして出かけたのだった。(62頁)
- 鼠小倉の緒のすがりし朴木歯の下駄ひたひたと、信如は雨傘さしかざして出ぬ。(115頁)
- 夢野久作の「あやかしの鼓」
- 私は鳥打に紺飛白(こんがすり)、小倉袴、コール天の足袋、黒の釣鐘マントに朴歯(ほおば)の足駄といういでたちでお菓子らしい包みを平らに抱えながら高林家のカブキ門を出た。(364 33頁)
- 三島由紀夫の「金閣寺」
- 朴の木が、白いゆたかな大輪の花をつけていた。(9頁)