ゴフェル
「ゴフェルの木」と記述があるのは、聖書新改訳のみで、しかも1か所でしかない。参考当初では聖書植物考(別所梅之助)にゴフルの木とでています。
聖書物語にはゴフェルの木と記載され、軽いが丈夫で箱舟を作るには最適とあります。
聖書の植物(梶田 季生)には、ギリシャ語には木の名前は出ず、文吾訳では「松の木け、口語訳では「糸杉」とあります。また糸杉は真っ直ぐに伸びる木で、箱舟を作るには扱い易かったであろうと述べています。
聖書の植物(大槻虎男)には、糸杉として紹介されています。
Chat GPTに質問しますと、
ノアの方舟の物語では、神は地上に洪水を起こすことを計画し、ノアに命じて方舟を建造するように伝えました。この方舟は人々と動物たちを保護するためのものでした。
創世記6章14節では、神がノアに指示している箇所で、「方舟を造るために、もちろんのこと、松の木を用いなさい。方舟を区切るために、方舟の中に区画を作りなさい。また、その内外にもタールでコーティングしなさい」と言及されています。
したがって、「ゴフェルの木」という表現は直接的には使われていません。代わりに、「松の木」という表現が使用されています。この場合、ゴフェルとは、松の一種を指していると考えられています。しかしながら、正確な種類や特定の木の詳細は明確にされていませんので、具体的な種類を特定することはできません。
要点をまとめると、ゴフェルの木は聖書では明確に言及されていませんが、ノアの方舟の物語において、方舟の建造には「松の木」が使用されたとされています。
月桂樹
月桂樹を指すと思われる箇所は2か所あります。しかしこれもややこしい話です。
詩篇 37章35節
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私は悪者の横暴を見た。彼は、おい茂る野性の木のようにはびこっていた。(新改訳)
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主に逆らう者が横暴を極め野生の木のように勢いよくはびこるのをわたしは見た。(新共同訳)
聖書の植物(大槻虎男)では野生の木となっているところが、当時の聖書で「レバノンの香柏」となっていて、これは月桂樹のことだろうと述べています。また聖書植物園図鑑では1611年英国王ジェームス1世の命で、ヘプライ語原典から訳された欽定訳聖書(King James Version )では野性の木を月桂樹と訳していると紹介しています。
Chat GPTに質問しますと、
詩篇37章35節は以下のように記されています(新共同訳聖書)
「わたしは、悪しき者が力強く、栄えるのを見た。彼は、緑の葉を豊かに茂らせる香柏の木のようだった。」
この詩篇の文脈では、悪人が栄えるさまを表現するために、「緑の葉を豊かに茂らせる香柏の木」が使われています。
「香柏の木」という表現は、一般的にはレバノンスギ(Cedrus libani)を指しています。レバノンスギは、高い木であり、美しい緑の葉を持ち、豊かな枝ぶりを示す特徴があります。
したがって、詩篇37章35節の「野生の木」とは、「緑の葉を豊かに茂らせる香柏の木」、すなわちレバノンスギを指していると考えられます。
と回答がありましたが、現在の植物学者の考えと異なっていますね。
イザヤ書44章14節
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彼は杉の木を切り、あるいはうばめがし(他の書籍では柏)や樫の木を選んで、林の木の中で自分のために育てる。また、月桂樹を植えると、大雨が育てる。(新改訳)
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彼は林の中で力を尽くし樅を切り、柏や樫の木を選びまた、樅の木を植え、雨が育てるのを待つ。(新共同訳)
聖書植物考(別所梅之助)には当時から、70人訳がレバノンスギと誤訳し、はたしてこの木は何の木であるかと書かれています。しかし聖書の植物(奥本裕昭訳)、新聖書植物図鑑(広部千恵子 ) 、聖書の植物事典(ハロルド・ノーマン)には多くの植物学者が月桂樹と考えていると書いています。