気になる木
山田正篤著
1300円 176ページ
普段、道を歩いていて何気なく見過ごしている木や花も、
その素性がわかると、急に身近なものに感じられるように
なります。その第1歩は、この木なんという木だろう、
どんな花が・・・どんな実がなるのだろう・・・・と
気にすることからはじまります。
この本はそのお手伝いができればという著者の意図で書かれました。「この木なんの木、気になる木、名前もしらない木ですから
名前も知らない木になるでしょう」
TV番組の終了後のコマーシャルにおやっ!と気になる木が
画面いっぱいに映し出され、そして一連のグループ内企業の名前が
大写しになる。本当にこの木が何の木で一体どこに繁っているのだろうか、
どうしてもこの木の素性が知りたくて、まずはスポンサーに問い合わせる等
して調べた結果、この木はハワイのモンキーポット(小林亜星 作曲)とよばれる
木だとわかった。このようにして調べた、 あるところにある気になる木
約50種類について紹介している。
①著者が木材の専門家ではなく、医学医薬の見識者で自らが興味のある樹木から発
展して書いている。道を歩いていてふと何気なく 見過ごしそうな木や身近にある
木見て、読んだ人が自然に気になる気をおこさせる。
問題意識を高めることになる。
②本の途中の見出しに洋行がえりのアジサイ、都市環境に強いイチョウ、
一里塚の木エノキ、直ぐの木の命名スギ、松の山の思い出アカマツ、
等々周囲の情景から散文的に綴っていてなんとなく懐かしい読みやすい
書きぷりでつりこまれて読んでしまう。
③この本を読み中川藤一著の木偏百樹とはまた別の感覚で
木に関心を持ち本気で木を気にするようになる