植物たちの「衣・食・住」学
同文書院
1200円 208ページ
ふだんなにげなく見過ごしている植物たちの、
驚異的で不思議な生命の営みの生活を
「衣」「食」「住」の三つの側面から、
豊富なイラストを用いて興味深く解説した本。*植物たちの「衣・食・住」学 太田次郎 同文書院 平成元年8月18日第1版第1刷発行 1200円
植物たちの「衣」学
季節をいろどる花-花暦
花の三・四・五-被子植物
包で美しく装う-サトイモ科の植物
貴金属並みに扱われた花-チューリップ
花の七変化-アジサイ
花だけの植物-ラフレシア
自分の花粉を避けるしくみ-アヤメ
正月に花を咲かせる-電照菊
花は生命の終わり-タケ・ササ
花を咲かせてもらえない植物-コンニャク
遣唐使が持ち帰った下剤-アサガオ
じゅず玉状の細胞が並んだ毛-ムラサキツユクサ
数式で表される葉の並び方-カクラ・カエデ・クルマユリ
うす気味悪い草-ギンリョウソウ
勲章でおおわれた葉-グミ
公害に強い木-キョウチクトウ
葉柄に保護された芽-スズカケノキ
いろいろな形態の葉-サトテン・エンドウ・ウツボカズラ
秋をいろどる紅葉・黄葉-カエデ・イチョウ
幾何学模様の美しさ-シダ植物・種子植物の茎
茎でも息をする-サクラ
茎や根を保護するコルク層-コルクガシ
樹木の年齢がわかる-年輪
傷口を保護する樹脂-マツ
いろいろな形態の茎-サボテン・ブドウ・ジャガイモ
世界一大きな木-セコイアスギ
水に強い材-クスノキ
とげのある竹-シチク
つくられた白い肌-ウド
日本で太らせた野菜-ダイコン
根だけの植物もつくれる-タバコ
矢毒に使われる根-トリカブト
口紅に利用される植物-ムラサキ
おもちゃの鉄砲の玉に使われる-ヤマブキ
野生動物の食べかすがうまい-コーヒーノキ
お菓子の原料になる-サポジラ・カカオ・バニラ
一石二鳥の植物づくり-ポマト
赤い実がならない木-アオキ
晩秋をいろどる赤い実-カキ
容器として利用される堅い実-ヒョウタン
植物のがん-クラウンゴール
体内に油を含む-ユーカリノキ・アオサンゴ
固い殻で囲まれた藻類-ケイソウ
光を反射して光る-ヒカリゴケ・ヒカリモ
根・茎・葉の区別がない植物-ワカメ・コンブ
かさの形は核が決める-カサノリ
動物にも植物にもなる-粘菌類
冬は動物、夏は植物-冬虫夏草
さまざまに装う菌類-キノコ
植物たちの「食」学
小鳥までも食べる-ウツボカズラ
小動物を挟み取る-ハエジゴク
一瞬の早業で虫を吸い込む-ムジナモ
ねばって虫にからみつく-モウセンゴケ
小動物を袋に吸い込む-タヌキモ
虫を食べるカビ-ヒホミセーテス
もっと光を-ヤツデの葉
羅針盤の役目をする草-トゲチサ
光の方向へ曲がる-マカラスムギ
強い光と高い温度が好き-サトウキビ・トウモロコシ
プール一面に広がるほどの根-ライムギ
地下十数メートルの根-ウェルウィッチ
畑の吸水ポンプ-カボチャ
毛についた水分を吸う-スペインゴケ
泥の中でも窒息しない-ハス
ずうずうしい居候-ナンバンギセル
ヘモグロビンをもつ植物-マメ科植物
湖の掃除屋-ホテイアオイ
一つの細胞から固体へ育つ-細胞培養
土の中の掃除屋-細菌やカビのなかま
いかもの食いの代表-チャツボミゴケ
酸素をふやした功労者-ラン藻類
食べたり食べられたり-キノコと粘菌
植物たちの「住」学
ライオンも殺す植物-ライオンゴロシ
他の植物をおおいつくす-クズ
からだの中にアリが住む-アリ植物
宿主をしめ殺す植物-ストラングラーツリー
一生を他の木の上で過ごす-ヤドリギ
寒いとき地面にへばりつく-ロゼット植物
日本の代表的な多年草-ススキ
地下に実をつくる-ナンキンマメ
塩水をかぶっても平気-アッケシソウ
地面をはう植物-シロツメクサ
長生きの王者-イチョウ
草原のパイオニア-ブタクサ
山焼きで守られる-草本植物
居住地を独占する-シイ・カシ
外来種と競う植物-タンポポ
空き地の一時的占有者-セイタカアワダチソウ
植物全体が乾いて転がる-回転雑草
さし木は容易だが移植は難しい-ジンチョウゲ
いろいろな形態の根-フウラン・キヅタ・サツマイモ
子どもを地面に落とす-ヒルギのなかま
動物に付着してふえる-オナモミ・メナモミ
小動物に依存するドングリ-ブナ科の種子
種子ができない植物-シャガ
乾くと伸び、湿ると縮む-スギナの胞子
水中で生活する種子植物-セキショウモ
シイノキの根に寄生する-ヤッコソウ
人間なしでは生きられない-イネ・ムギ
土なしで育つ植物-水耕野菜
二つ合わせて一つの植物-地衣類