目次
樹々の生ける姿に魅せられて 第一章 街路樹、公園樹、社寺林から始めて 1 樹木観察への誘い (1)樹木狂いのルーツ (2)樹木の役割の再認識 (3)機構的極相林の分布 (4)樹木観察への旅路 2 街路樹のある風景 (1)市街と街路樹との調和 (2)霞ヶ関界隈の樹々 (3)世界の四大街路樹~マロニエ、プラタナス、エルム、リンデン 3 市街に息づく様々な樹種 (1)街角の身近な樹種~公孫樹、楓、桜、柳 (2)今日の街路樹の主役たち 4 社寺林、屋敷林に残る風情 (1)照葉樹林の代表樹~樫、椎、楠 (2)武蔵野のもう一つの風景~欅、椋、榎 5 公園や社寺での樹々との出会い (1)住まいでのたたずまい (2)植物園での樹木の観察 (3)公園、社寺境内に見る樹木 第二章 雑木林、ブナ林に至るまで 1 森林の生体とそのもたらす効用 (1)森林における生態系の営み (2)自然のダムや浄化槽としての機能 (3)魚付き林としての機能 (4)森林の防風、防雪、防火の役割 2 照葉樹林帯に見る諸相 (1)照葉樹林帯での針葉樹の混生 (2)黒潮の育む森と文化 (3)黒潮の育てた房総の森 (4)春日山原始林の風景 3 石垣島、西表島の樹林の寸描 (1)まずは石垣島の散策から (2)西表島のマングローブ 4 二次林としての雑木林 (1)陽樹から陰樹への遷移 (2)武蔵野の雑木林の風景 (3)二次林としてのアカマツ林 (4)雑木林を構成する樹々 5 ブナ林における植生と景観 (1)表・裏日本における植生の相違 (2)ブナ林の代表樹種~ブナ、水楢、犬ブナ (3)円山および野幌丘陵の原生林 (4)堅果類のアク抜き技術の多様性 6 亜高山帯、亜寒帯の針葉樹林 (1)北海道の針葉樹林 (2)亜高山帯の針葉樹林 巻2 問われる日本人の宗教的自然観 第一章 悠久の絶えることなき自然の営み 1 今も脈摶つ古代生命の流れ (1)原始生命の誕生 (2)脊椎動物の上陸と進化 2 シダ植物から種子植物への新化 (1)シダ植物の繁栄した時代 (2)裸子植物、被子植物の時代へ 3 太古に遡る悲痛な叫び (1)生きとし生けるものはすべて兄弟 (2)絶滅に瀕した野生動物に想う (3)ジャイナ教の不殺生の教え 第二章 日本を覆う樹林文化、稲作文化の伝統 1 照葉樹林文化とナラ林文化 (1)黒潮の恵みと樹林文化の伝統 (2)照葉樹林文化の系譜 (3)ナラ林文化の系譜 2 稲作文化の起源と歴史 (1)長江流域の稲作文化 (2)我が国における稲作の導入と伝播 (3)田園の風物詩を今に 3 弥生の文化から古墳の文化へ (1)吉野ヶ里遺跡と渡米系文化 (2)騎馬民族征服論の提起 第三章 日本人の宗教感情の源泉を訪ねて 1 日本人の宗教感情の流露 (1)自然との調和一体を願う精神 (2)森林の生み出す多神教の世界 (3)ラフカディオ・ハーンの見た神々の国 2 三内丸山から吉野ヶ里へかけての精神世界 (1)装飾土器、土偶、石棒の意味するもの (2)三内丸山に見る精神世界 (3)吉野ヶ里に見る精神世界 (4)古墳時代の墓制 3 アイヌ民族と沖縄の人々の信仰の世界 (1)日本民族の成り立ち (2)アイヌ民族の神々の世界 (3)沖縄の人々の信仰の世界 4 原始的新道を辿る試み (1)常世信仰と山上他界観 (2)神の降臨と禊ぎ祓い 5 仏教哲学と仏教受容の契機 (1)大乗仏教の初期哲学~中観と唯識論 (2)仏教受容の契機と背景 6 神仏習合および天台本覚思想の展開 (1)神仏習合の流れ (2)天台本覚思想の展開 7 仏教の自然への傾斜とその習俗化 (1)親鸞の自然法爾と道元の身心一如 (2)習俗としての仏教行事 (3)仏教の自然への傾斜(論調) 8 イデオロギーから宗教的装いの時代へ (1)マルクス主義、キリスト教への感慨 (2)宗教に対する偏見の払拭 (3)宗教の寛容性への期待