キタコブシ
解説
モクレン科 コブシ(学名:Magnolia kobus) の地域名とも思われますが、植物学的には変種となるようです。そのため学名もvarが付いてる、Magnolia kobus var. borealis Sarg., 1908となります。
北海道や東日本の日本海側に分布しています。葉がコブシより大きいことくらいしか違いがなさそうです。
樹高5~10mの落葉高木。葉は互生し長さ10~15cm、幅6~8cm、広卵形で先は鋭形。枝を折ると芳香があります。早春、葉が展開する前に6弁の白花を開き淡紅色を帯び径約10cm。花弁は倒卵形。花の中心部に多数の雄しべが集まり、やくは黄色。雄しべ群の中央に多数の雌しべがらせん状に並びます。秋に熟して開裂し赤い種子が生まれます。
昔から樹皮を煎じてお茶の代用として、風邪や伝染病の際に樹皮や枝を煎じて服用したほか、怪我にはすりつぶして温湿布として、また病魔除けとして飲料水に枝を入れておいたり、戸口に挿しておいたりしていました。
葉
北海道大学植物園 2014年9月14日
樹形
北海道大学植物園 2014年9月14日
表皮
北海道大学植物園 2014年9月14日
幹