ホザキナナカマド
解説
穂咲七竈(ほざきななかまど) バラ科ホザキナナカマド属の落葉広葉低木 学名:Sorbaria sorbifolia
英名false spirae、false goat's beard、sorb-leaved schizonotus、Ural false spirea、中国語で珍珠梅などと呼ばれています。
北海道及び本州中北部、中国北東部、シベリア、ウラル地方の山地に分布します。ホザキナナカマド属にはほぼ10種類が知られ、アジアと北アメリカに分布していますが、日本にはこのホザキナナカマド1種だけが自生しています。
ナナカマドに似た葉を持ち、穂状の花が咲くためホザキナナカマドと名付けられていますが、ナナカマドよりはるかに小さい木であり、あまり似ていません。
樹高2~3m程度。
花は7~8月に咲き、花の直径は5~6センチほど。白く華やかで、枝先に集まって咲きます。暑い盛りに咲く清楚な花が涼しげであり、産地以外でも庭木として使われます。
実は9月頃に直径4~6ミリの楕円形で、褐色に熟せば自然に裂けて、中から種子が飛び出します。(ナナカマドの果実は開裂しない)
葉は長さ15~30cmになる大きな奇数羽状複葉を持っています。秋には黄葉すします。
かってアイヌ民族では枝で小道具を作る、風邪の時、枝を鍋に入れ煮立て、湯気で体を蒸して発熱させたり、煎汁を服用。眼病の洗眼、臭気に除魔力があるということで用いられていました。
中国では茎の皮をはいで薬用とすることが知られています。骨折や打撲傷の腫れや鎮痛対策に粉末にしてお湯に溶いて服用したり、粉末を練って患部湿布用に使います。
葉
河内長野市 花の文化園 2014年6月15日