トウネズミモチ
解説
トウネズミモチ(唐鼠黐)
モクセイ科イボタノキ属。常緑高木。中国原産で、明治初期に渡来した。公園や庭に植えられ、小鳥により種が運ばれ、野生化したものが多い。高さ10-15メートルになる。在来の植生に影響を与えるとして、外来生物法における、要注意外来植物に指定されている。樹皮は灰色で、若木はイボ状の皮目が多い。後に縦に裂け目ができ、老木になると、短冊状にはげ落ちるようになる。葉は対生で、葉身は卵形あるいは卵状楕円形、表面は濃緑色で光沢があり、表裏ともに無毛、縁は全縁、葉脈が透けて見えるのが特徴である。葉裏を光に透かしてみると葉脈の主脈も側脈も透けて見えるが、ネズミモチの方は、主脈が見えるものの側脈は見えないのでここでネズミモチと区別ができる。6-7月に、枝先に大きな円錐花序を付け、淡黄色の小さな花をたくさん開く。実は紫黒色に熟し楕円形であるが、名の通り鼠の糞のようになる。この実を干したものを、漢方薬で女貞と言う。木の中国名と同じ。また実の果実酒も、強壮剤となる。
樹形
葉と花
大阪市立長居植物園 2013年6月30日
実
大阪市立長居植物園 2013年1月26日