シナアブラギリ
解説
トウダイグサ科アブラギリ属。落葉高木。中国原産で有毒植物である。別名オオアブ
ラギリという。名の由来は葉がキリに似ていて、種子から油(桐油)をとったためであ
り、中国に自生する種のためシナがついたのである。日本で自生するアブラギリに似
ているが、花や果実が大きい。高さ10~12メートルにもなり、樹皮は灰褐色で一見な
めらかそうであるが全体的に凸凹し、小さな皮目がある。枝は太くて無毛。はじめ緑
色でのち暗褐色になる。葉は互生し、長い柄がある。葉身は長さ20センチほどの卵形
~広卵形心形で、浅く3裂するものがある。葉脈は5本の掌状脈。先は鋭尖頭で、縁は
鈍鋸歯がある。葉柄の上端には2つの腺点がある。裏面全体に黄褐色の細毛がある。
雌雄同株。5~6月に枝先に円錐花序をだし、白い花が咲く。雄花序には雄花が多数つ
き、まれに雌花が混じることがある。雌花は単生または少数。花弁は5~10個、基部
には褐紫色の筋がある。子房は楕円形。花柱は3~5個あり、先は2裂する。果実は堅
果で直径3~4.5cmの扁球形、先が尖るのが特徴である。10~11月に熟すが、裂開しな
い。中に種子が4~5個入る。種子は長さ約2.5cmである。用途として葉が器具、桐
油、樹皮からタンニンを採取する。
花
神戸森林植物園 2015年4月28日
▲▲▲ 長居植物園 2015年4月26日
樹形
新芽
葉
大阪市長居植物園 2012年5月27日
実
大阪市大植物園 2013年8月11日
大阪市大植物園 2004年10月14日
大阪市大植物園 2002年8月13日
表皮
大阪市大植物園4月9日