カクレミノ
解説
カクレミノ(隠蓑)
ウコギ科カクレミノ属。常緑高木。別名はミツナガシワ、ミソブタという。日本原産であり、千葉県南部以西の本州、四国、九州、沖縄に分布し、湿り気のある樹林内や海岸近くに多く自生している。高さは7-15mになり、枝分かれは、比較的少なく、株立ち状になることが多い。名の由来は、若木の頃は葉に深い切れ込みが入りその姿が昔の雨具の「蓑(みの)」に形が似ているところからである。成木になると切れ込みのない葉が出てくるようになり、老木になると古い葉が秋に紅葉することもある。また、葉の色は深めの緑色でやや分厚くて革質、表面に光沢がある。枝は若い頃は緑色をしている。7-9月、枝先に4~7センチの花枝を伸ばし、球状に集まった緑色の散形花序をつける。秋に果実ができて黒紫色に熟し、果実の中には8ミリほどの種子が入っている。樹液中に漆の成分と同じウルシオールを含むため、体質によってかぶれることがある。庭木、神社等によく植えられている。
葉、実
福岡市植物園 2009年11月
葉
貝塚市大川485-1 菅原神社のカクレミノ 2021年5月22日
▲▲ 大阪市立長居植物園 2022年9月16日
樹形
六甲高山植物園 2006年11月
福岡市植物園 2009年11月
長居植物園 2012年5月
長居植物園 2012年5月
表皮
▲▲ 大阪市立大学付属植物園 2015年5月3日