ドリアンは30種ほどあります。学名:Durio zibethinus、別名ドリアン・プテ(Durian puteh 白ドリアン)この種が一般に言われるドリアンです。
普通樹高は20~30メートルほどですが、実の収穫用としては10メートルほどに抑えられています。葉は互生。
材の比重は0.48程度で軽い。材は淡褐色、木理通直、肌理適度に粗く、光沢はなく、適度に堅くて重い。一般用材としても使われますが、この木は用材としてよりも果物に価値があります。
植えると5年程で収穫でき、1本の木から1年で100~200個の実が収穫されます。
ドリアンは果物の王様ともいわれ比較的高価な果物で、円錘形の堅いトゲに覆われた外観と柔らかいクリーム状の果肉で、手でつかんで直接食べるのが普通です。しかし強烈な臭いのため近年においには各国の都市のホテルや航空機などには持込み禁止となっています。2年間のインドネシア生活で何度か食しました。上質な舌ざわりですが、とにかく甘く、甘さを通り越すと臭くなるという感じです。大変甘いのが美味しいと思うか、甘すぎるので臭いと思うのか、その時の体調により変わります。多くの日本人には合わないと思います。
臭さの元は甘いフルーティーな匂いと玉ねぎの腐敗臭のようなものの2つが混ざっています。
しかし現地の人たちにとっては大好物の果物で、食べるために殺気立つような気配を感じます。日本人の感覚ではこのような惹きつける食べ物はないと思います。ある人は「ドリアンの木があり食べごろなら、それが刑務所の中でも外から忍んで採りに行く」と私に話ました。
その他のドリアンの種
学名:Boschia griffithii、別名ドリアン・メラ(Durian merah 赤ドリアン)この木は豊富にはない。
樹高30m、樹周2~2.4mに達す。材の堅さは柔かいものから適度に堅いものまである。比重は0.48程度なので軽い。辺材は通常暗灰色また泥白色から紅色味、心材は褐赤色。材の性質は弱くて耐久力なく、乾燥すると収縮があるため狂い易い。虫害には弱い、用途は厚板や家具に使われ、またレッド・セラヤに混入されていることもある。
学名:Durio spp. 材質は上記ドリアン・メラに類似しているが、これらの材は、木材としては有用樹ではなく、地方でときおり使われている程度。