ヤエコデマリ

学名：Spiraea cantoniensis var. plena　バラ科シモツケ属の落葉低木。
英名はDouble Reeves' spirea（ダブルブライダルリース）、Double bridal wreath（ダブルリーブススピレア）です。
中国原産の落葉低木で、特に広東省、福建省、湖南省、江西省、湖北省などの地域に自生しています。今日では庭園や公園などで広く栽培され、世界中で見ることができます。日本には江戸時代に渡来したといわれています。コデマリ（小手鞠）の変種ということもありますが、学名から判断するとそうではないと思われます。 高さ1メートルから3メートル程度になる落葉低木で、枝は細く枝分かれしており、しばしば先端がアーチ状に垂れます。若い枝は暗赤褐色です。
葉は互生する単葉で、長さ1.5～5cm、幅0.6～2cm、菱形状の楕円形～披針形になり、葉の上半分の縁には粗い鋸歯があります。葉は艶があり、深緑色をしています。裏面は白色を帯び、葉脈が目立ちます。葉柄の長さは0.2～1cmです。
4月から5月ごろ、球形花序に八重の淡いピンク色～白色の小花を数多く咲かせます。花は小さな花弁が集まって大きな花穂を形成し、株を覆うほど花が咲きます。ブライダルリースに似た美しい装飾効果があります。果実は小さな実を付け、黒色から紫色をしています。
主に観賞用として栽培されており、日当たりが良く、風通しの良い場所で育てられることが望ましいです。また、比較的育てやすく、初心者にもおすすめの樹種です。庭木や生け垣に利用され、剪定にも適しています。病虫害としてはうどんこ病、カイガラムシなどがあります。