クロタガヤサン
解説
マメ科Millettia属の常緑高木 学名:Millettia laurentii 日本ではウェンジ、ウェンゲ、クロタガヤサンと呼ばれます。産地の主だった名前はdikela,mibotu,bokonge,tshikalakala(ザール)、awong(カメルーン)、nson-so(ガボン)、Palissandre du Congo、 Dikela(コンゴ)
産地はコンゴ・ザイールが主で他のアフリカ地域。
樹高は20メートル、枝下高10~20メートル、直径60センチ。例外的に直径120センチ。樹幹は円筒状であるが通直でない。
環孔性散孔材。心材は生材の時は黄褐色,時がたつと紫褐色から暗褐色となる。辺材は白色。心材に細かくつんだ黒い條斑があり美しい。比重 0.87 、木理は通直で、肌目はかなり荒い。重硬材。
乾燥は遅いが、ほとんど欠点は生じない。乾燥すれば、利用の際は安定している。
強い木材で、とくに衝撃に対して強いことでよく知られている。ヒッコリーよりも強いといわれる。
切削・加工はやや困難ですが、刃の研磨に注意し、刃物が調整されていれば仕上は良好になります。ただ磨きは困難です。
スライスド単板にされるが、ロータリー単板にはあまりされない。やはり刃の問題なのでしょうか。
干割れがでにくく、曲げおよび衝撃力に対して強い。また菌や白蟻に対して抵抗力があることが示されている。
用途は非常に装飾的な木材で、とくにヨーロッパにおいては、キャビネットおよび高級指物用として好まれ、また単板の形では、装飾的なパネルに用いられている。安定した美しい床板になるが、肌目が粗なので、苛酷に使用される場合よりも、普通の歩行用の床板に適する。その他 スライス単板、床板、枕木、装飾材、運動具用材など、日本では銘木として床柱に使用される。
国際熱帯木材機関(ITTO)でMillettia laurentiiと定義している各国の呼び名
Wengè (France); Wengè (United Kingdom); Wengè (Germany); Wengè (Zaire); Wengè (Congo); Awoung (Cameroon); Tshikalakala; Otogo; Nsou-so; Nson-so; N`toka; N`gondou; Mukonde mutshi; Monkonge; Kiboto; Bwengu; Awong; Anong; Panga-panga (United Kingdom); Panga-panga (Germany); Panga-panga (France); Wenge (United Kingdom); Wenge (Germany); Wenge (France); Mpande (Tanzania); Jambire (Mozambique); Wenge (Zaire); Wenge (Congo)(以上itto)
Gemessertes Furnier der Wenge Philipp Zinger 23 October 2004
Shandris. 2 February 2007