ケンパス
解説
代表和名ケンパス(Kempas)、インパス(Impas)、メルボウ・メルバウ・メルバオ・マルバオ(Merbau ),Hintsy(マダガスカル)、
マメ科 学名 Koompassia malaccensis
マレイ半島、スマトラ、カリマンタンなどに分布しており、メンガリスと同属の樹種です。樹高は30~45m、高いものでは55m、最大樹周6.4mに達します。ケンパスは早くから枕木用と輸入され利用されていました。木材自体の耐久性があるのではなく、防腐剤の吸収がよく、なおかつ堅いので、防腐処理材としては耐久性があるものに性質が変わるのです。米国のサザンイエローパインが屋外での耐久性のある木と思われているのと同じです。
木材としては心材と辺材の色の差は明瞭です。辺材は淡黄白色色で、心材は橙~赤褐色ですが、メンガリスに比較すると明るい色をしています。小木の時は辺材の割合が多いですが、生長した木になれば辺材の厚さは5cm以下になります。
気乾比重は0.77~0.99などで重い木材となります。
肌目は粗く、木理は交錨します。
乾燥は比較的容易で(材内の師部を除けば)、また乾燥後は狂いが少ない、加工は容易ではないが仕上がりはよい、
用途は現地では屋根板、薪材、製炭材、鉄道枕木、重建築材、座卓などの天盤、家具特に脚物に使われる、室内装飾、床柱、器具柄、パレット、梱包材、ダンネージ等です。
▲▲▲ シンガポール植物園 2008年5月19日