クヌギ
解説
クヌギ (櫟、椚、橡)
ブナ科コナラ属。落葉高木。岩手県以南の本州、四国、九州、沖縄、東アジア(中国~ヒマラヤ)に分布する。いわゆる雑木林は、薪炭材
やシイタケ栽培のほだ木を得るために、人為的に植えられたクヌギおよびコナラ
の樹林のことである。別名はツルバミ(橡)、クノギという。名前の由来は、国木(くにき)または食之木(くのき)からという説がある。高さは5-20メートルになり、樹皮は暗い灰褐色で厚いコルク状で縦に割れ目ができる。葉は互生、長楕円形で周囲には鋭い鋸歯がならび、薄いが硬く、表面にはつやがあり、新緑・紅葉が美しい。紅葉後に完全な枯葉になっても離層が形成されないため枝からなかなか落ちず、2月くらいまで枝についていることがある。これは同属のカシワと同様である。4-5月ころに雌雄別の風媒花が咲く。雄花は黄色い10センチほどの房状に小さな花をつける。雌花は葉の付根に非常に小さい赤っぽい花をつける。雌花は受粉すると実を付け翌年の秋に成熟する。実は他のブナ科の樹木の実とともにドングリとよばれる。ドングリの中では直径が約2センチと大きく、ほぼ球形で、半分は椀型の殻斗につつまれている。殻斗のまわりにはたくさんの鱗片がつく。この鱗片が細く尖って反り返った棘状になっているのがこの種の特徴でもある。実は渋味が強いため、そのままでは食用にならない。
「つるばみ」という古名は「つぶらな実」に由来するとの説があり、 縄文時代の
遺跡から、かめに残るドングリも発見されている。
材は堅く、建築材・器具材にも使われる
花
大阪市 長居植物園 2014年4月14日
葉と実
大阪市 長居植物園 2014年8月24日
長居植物園 2022年9月16日
大阪市立大学附属植物園 2005年8月28日
▲▲ 大阪市大植物園 2013年8月11日
花
大阪市長居植物園 2013年4月14日?
樹形
▲▲ 大阪市立大学附属植物園 2012年4月7日
樹皮
大阪市 長居植物園 2014年8月24日
巨樹
大納言塚のクヌギ巨樹 2011年5月14日
この木に関する俳句
くぬぎ