ミズメ
解説
カバノキ科カバノキ属の落葉高木。アズサ、ヨグソミネバリとも呼ばれます。岩手県以南の本州、四国、九州の暖温帯に分布する。高さ20-25m、直径60-70cmくらいになる。直径100cmに及ぶものもある。和名は樹皮を傷つけるとサロメチールによく似た芳香のある透明な樹液が出ることからであり、香気成分はサルチル酸メチルエステルである。樹皮がサクラによく似ているが、この芳香で区別がつきます。
幹は直立。葉は有柄で両面ともに長毛があり、卵状長円形である。5月頃褐黄色の花を付け、雄花は長枝の先から垂れ下がり、雌花は楕円形で短枝の先で上向きにつく。樹皮は赤暗灰色で、老木では不規則な鱗片状の裂目がある。心材は紅褐色、辺材は黄白色で、両材の区別は大体明瞭。肌目は緻密で美しい。弾力性に富み、比較的強靭な材。加工性・乾燥は中位、耐朽・保存性は心材部においてやや良好です。最も一般的な用途は家具に使われ、とくに洋家具あるいは洋風の内装用の材料として貴重なものです。その他楽器材、彫刻材、堅いので版木、柄にも利用されます。また業界ではカンバの類は、取引上よくサクラと呼ばれることがありますが、この種の丸太はミズメザクラと名付けられることが多いです。勿論サクラの類とは関係がありません。
「今日の樹木」では2月23日はこの木になっている。現皇太子殿下浩宮様のお印がアズサな ので、皇太子の誕生日に合わせ本日に制定しました。梓と夜糞峰榛(ヨグソミネバリ) という名前のハンディキャップが面白いですね。
樹形
葉
黄葉
表皮