ビンロウ(檳榔)
解説
ビンロウ(檳榔)
ヤシ科の植物であり、アジアおよび東アフリカの一部に分布する。種子が嗜好品としてよく知られている。これは噛みタバコに似た使われ方をされ、ビンロウジ(檳榔子)という場合は通常この種子を指している。檳榔子を噛むことはアジアの広い地域で行われている。檳榔子を細く切ったもの、あるいはすり潰したものを、キンマ(コショウ科の植物、下記写真)の葉にくるみ、少量の石灰と一緒に噛む。もしくは、タバコを混ぜることもある。しばらく噛んでいると、アルカロイドを含む種子の成分と石灰、唾液の混ざった鮮やかな赤や黄色い汁が口中に溜まる。この赤い唾液は飲み込むと胃を痛める原因になるので吐き出すのが一般的である。ビンロウの習慣がある地域では、道路上に赤い吐き出した跡がみられる。しばらくすると軽い興奮・酩酊感が得られるが、煙草と同じように慣れてしまうと感覚は鈍る。そして最後にガムのように噛み残った繊維質は吐き出す。また、檳榔子の粉は単独では歯磨剤や虫下しに使用される。漢方方剤では、女神散(にょしんさん)、九味檳榔湯(くみびんろうとう)などに配合される。
樹形と実
2006年9月16日 サイパン サイパン植物園
ミヤンマー 2014.1.8
キンマ(真ん中緑の大きい葉)の葉を売る果物屋さん、顔に塗っているのはタナカ。
写真は栗原さんのご厚意で掲載、
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上七軒 京町家です。