ヤツデ
解説
ヤツデ(八つ手)
ウコギ科ヤツデ属。常緑低木。茨城県以西の太平洋側、四国、九州、沖縄の暖地の近海の林に自生し、丈夫なので庭木にも植樹されている。また、日当たりの悪い森林のなかにもよく自生している。高さは2-4メートルで、枝分かれは少なく太い。上端付近に20cm以上もある大形の葉を密に互生する。葉はつやがあり、やや厚手であり、形は文字通り掌状だが、7つまたは9つ(奇数)に裂けており、8つに裂けることはない。また、葉を乾燥させたものは八角金盤と呼ばれる生薬になり、去痰などの薬として用いられるが、葉などにはヤツデサポニンという物質が含まれ、過剰摂取すると下痢や嘔吐、溶血を起こす。花は晩秋に咲き、球状の散形花序がさらに集まって大きな円錐花序をつくる。花びらは小さいが花茎を含めて黄白色でよく目立つ。他の花が少ない時期に咲くため、気温が高い日はミツバチやハナアブ、ハエなどが集まる。果実は球形で翌春の4-5月に黒く熟す。この実を、鳥が食べて種子を散布する。鳥の繁殖期を狙っている。ウコギ科の実は、どれも同じような形状をしている。
樹形
通勤途中4月29日
花
大阪市立大学 2012年4月8日
つぼみ
富田林市 2014年10月2日
葉
大阪市立大学 2012年4月8日
関連
この木に関する俳句
やつで