ブラジルマツ
解説
ナンヨウスギ科ナンヨウスギ属の常緑高木 学名:Araucaria angustifolia 絶滅危惧種です。
パラナ松・Paraná pine、ブラジル松・Brazilian pine、カンデラブラの木・candelabra treeなどと呼ばれる。
別名Pinho、 Pinho de Parana(プラシル)、 Pino Blanio、 Curi-y(ポルトガル)、Kuvuy、Pino(アルゼンチン)など。パインという名前がついているが、マツ類ではありません。パラナ松の名はブラジルのパラナ州に多く産することによります、また市場材はほとんどがブラジル産です。
分布はブラジルのバラナ州、パラグアイ、アルゼンチンに分布します。
樹高40メートル、直径1メートルにもなります。枝は同じ場所からいくつかの枝が出る「車枝」、この跡がかなり太くなっても残ていて竹の節のように見える。葉はらせん状に互生し、長さ3~6cmの三角形で先がとがり、厚みがあ。寿命が10年~15年と長いです。葉は脱落しにくく、枝に付いたまま枝ごと枯れて落下します。
樹皮は鱗片状にはがれます。
材はマツ類と違って、年輪はあまりはっきりしない。心材と辺材の境も同様。心材は淡色から暗褐色まで変化があり、しばしば鮮赤色の条および斑紋を伴い、辺材はほとんど白淡褐色である。
材の木理はほとんど通直、肌理密にして均一。通常材は柔らかであるが、わずかに樹脂を含むが臭いや味はない。
南アメリカにおいて構造用のソフトウッドとしての需要は非常に大きいが、まぜ輸出されなかったのか不思議です。
乾燥は少し困難で材により非常にバラツキがあるので、扱い方に注意が必要。アテ材は裂けたり、狂ったりするので取り除いた方がよい。気乾比重は0.50~0.60。
加工は容易で、成型品にもなり、仕上がりはよい。
心材の耐朽性は中庸である。保存薬剤の吸収はよい。ヤニなどはなく塗装しやすい。接着性はよい。
腐朽菌に対しては弱い、防腐処理する場合は開槽法が用いられる。防腐処理なしでの屋外の使用はあやまり。
木材になっても個体差が大きく、あるものは非常に強く、あるものは極めてもろく、あるものは堅く、あるものは柔かいというような状況。等級などの品質基準などはできていない。
この材は、南アメリカでは、多くの目的に使用され、建物の梁、根太、棰、間柱、母屋、桁など。しかし強度との兼ね合いに注意をしながらの利用となる。その他、内部指物細工、家具、器具、羽目板ベニヤ、ランプの笠、パネル、額縁、床板、ろくろ細工、構造物、鉄道枕木、ボートの枠組み、サッシュ、ドア、単板などがある。種子は食用になります。
ブラジルマツの切手
葉
▲▲ 大阪市大植物園 2013年8月11日
京都府立植物園 2007年2月4日
表皮
▲▲ 大阪市大植物園 2013年8月11日
▲▲▲ 京都府立植物園 2007年2月4日