マルバシャリンバイ
解説
バラ科シャリンバイ属の常緑低木 学名:Rhaphiolepis umbellata var. integerrima
本州の宮城県以西、四国、九州、沖縄に分布し海岸に自生する
樹高2~6m、葉は枝先に輪状になってたくさんついている。互生する葉は卵形で厚くて光沢があり、葉の縁にはわずかに切れ込みがあるが、ほとんどの葉は丸まっている。
シャリンバイの葉には明確な浅い切れ込みがあるので、識別の目安になる。
花は直径約1.5cmで初夏のころに白い5弁の花を枝先に咲かせる。実は直径約1cmで固く、アズキ色から熟すと黒紫色になる。
直径10cm程の黒色球状の果実は果肉が少なく、苦味があって生食には適さないが、果実酒にすることができる。マルバシャリンバイや
シャリンバイはかすかに松脂臭があり、ジンをベースにした果実酒が適している。渋味と苦みがかすかに効いた味は独特で美味しい。
生長は遅いので庭木としては比較的手間のかからない樹木です。
シャリンバイ類は、樹皮や根にタンニンを含んでいて、奄美大島の大島紬や沖縄の芭蕉布の染色に利用され、重要な染料となっている。