学名: Juniperus procumbens Siebold ex Miquel。または、Juniperus chinensis var. procumbensとする説もあります。 ヒノキ科ビャクシン属の植物で、近縁種としてミヤマビャクシン、ハイネズ、リュウキュウハイネズなどがあります。
イブキの変種であり、同じ仲間のミヤマビャクシンの海岸型とされることもあります。別名はソナレ(磯馴)、イワダレネズ(岩垂杜松)とも呼ばれることがあります。コニファー(針葉樹)の一種で、地面に這うような特徴的な形状を持っています。そのため、ガーデニングや盆栽などの造園において非常に人気があります。 樹高は40~60cm前後の低木です。
九州から朝鮮半島にかけて、また対馬、壱岐などの島嶼の海岸に分布しています。崖地では垂れることがあります。 葉は先が鋭く尖った針葉で、長さは6~8mmです。葉の密度が高く、茂みとしての見た目が美しいです。
老木になるとうろこ状の葉(鱗片葉)をつけます。葉色は青緑色で年中変わりません。 潮害に極めて強く、年間20~30cm 伸びます。実生または挿し木で繁殖します。 枝は放射状に這い広がり、直径は2~3m程度に広がります。球果は液果状の漿質球果で、直径は8~9mmです。
ハイビャクシンは比較的育てやすい植物で、日当たりの良い場所を好みます。また、排水が良い土壌での栽培が推奨されます。耐寒性があるため、寒冷な気候でも育ちやすいです。耐潮性や耐乾性もあります。 ハイビャクシンは、地面をカバーするグランドカバーとして庭に植えられることが多いです。また、盆栽やロックガーデン、コンテナガーデンにも適しています。和風庭園では石垣の上や池辺の斜面、流れ沿いなどに利用されます。小規模な庭ではあまり多く使われていません。 特別な手入れはあまり必要ありませんが、成長をコントロールするために剪定を行うことがあります。また、病害虫には比較的強いですが、過度の湿気には注意が必要です。 カイヅカイブキと同じ赤星病を媒介するため、ナシ園やリンゴ園などの近くでは植栽が制限される場合があります。