コクタン
解説
カキノキ科カキノキ属の常緑高木。エボニー、黒檀、Ebony(市場名)、Kayu hitam、
Kayu aram、Kayu malam(マレイシア、インドネシア)、Kamagon(フィリピン)
学名:
Diospyros ebenum などを含む
Diospyros spp.
産地はインド、タイ、ミャンマー、スリランカ、セイロン、ヒマラヤ、アフリカ、ニューギニア
障害として呼吸器刺激、喘息などが発生する可能性がある。唐木の一種で貴重な散孔材。真黒のコグタンは、東南アジアやアフリカの民芸品として木彫りなどで見ることが出来る。しかし大きいものは少なくなってきている。最近のトレンドとしては、単色よりも濃淡が 混じっているようなものが好まれている。
以前から日本では、コクタンを縞黒檀、青黒檀、斑入り黒檀などと分類して取引しているが、異なる樹種かどうかは不明なところがある。
科名を見てわかるように、果物のカキと同類の木材。コクタン類の中に は、伐採されつくし現在では入手出来なくなっているものもある。
木材としてはインドネシア名のように Kayu hitam、黒い木やKayu malam 夜の木(Kayuは木の意味)と呼ばれるように、黒が強い印象の木である。気乾比重 1.09(D.discolor)、1.05(D.ebenum)
心材は個別の種類により桃色と黒色による縞状や、真黒、その他など、黒色基本ではあるが、樹種により幅広く異なる。辺材はほとんどが灰白色。肌目は精、木理は通直であるが、不規則なこともある。
重硬で、切削・加工は困難。重くて硬く、重量感がある。
年輪ははっきりせず、木肌が細かい。油が多く、磨けば磨くほど金属のような光沢がでる。
用途は 唐木細工、家具(仏壇)、彫刻、旋作、象眼、絃楽器の部品、ピアノの鍵、ブラシの柄、合板の化粧表板、家具など装飾工芸的高級用に用いられる。
コクタン(フィリッピン )の物理性質はコチラ
コクタン(ニューギニア )の物理性質はコチラ
木目
Diospyros celebica縞黒檀 マカッサル・エボニー
葉
Diospyros ebenum 本黒檀 神代植物園 2004年7月22日
Diospyros ebenum 本黒檀 京都府立植物園 2007年1月23日
樹形
Diospyros ebenum 本黒檀 Ebony Tree Forest at Krishnapura (Karnathaka, India).
上5枚 Diospyros celebica ジャワ林業試験場 縞黒檀 マカッサル・エボニー2005年9月22日