ヒメコマツ
解説
マツ科。常緑高木、高さ30m。直径60㎝。キタゴヨウとも呼ばれる。北海道から本州北中部に分布する。
人工林はなく、自然林の中で広葉樹と共に自生している。心材は黄赤~淡紅色、辺材は黄白色、心辺
材の区別はやや明瞭。年輪は幅狭く均一。肌目はアカマツ、クロマツより緻密。生節のあらわれることが
多い。5-6月頃に開花し、翌年秋、すなわち2年目に球果が熟する。いわゆる松ぼっくりは、長さ5-9㎝、
直径3-4㎝の卵より少し長細く先のとがった様な形をしている。樹皮は、若いうちはなめらかな暗灰色だが、
成長と共に不規則に割れ目が入るようになり、ボロボロと鱗片状にはげおちる。 木口(木の横断面)から、
年輪が何とか数えられる位の明僚さであることがわかる。乾燥したものは狂いがないので、木型をつくるの
によく使われる。
軟らかいので加工しやすい。目が細かいので、削った後の仕上りもきれい。比較的やにが
少なく、しかも均等に入っているので扱いやすい。心材に近いはど落ち着いている。
重さ硬さも手頃で加工
もし易く、大工さんにとっても扱いやすいので鏡板として使われることもある。又、確かにアカマツの方が強い
木なので梁等にもよく使われていますが、くせのある木なので割れも入りやすい訳です。反対に、ヒメコマツは
アカマツより軽軟ですが素直な木なので、割れが入りにくいようである。
葉
神戸市立森林植物園 2016年12月18日
▲▲ 北海道大学植物園 2014年9月14日
実
神戸市立森林植物園 2016年12月18日
神戸市立森林植物園 2016年5月22日
樹形
▲▲ 北海道大学植物園 2014年9月14日
表皮
北海道大学植物園 2014年9月14日
ヒメコマツの森
神戸市立森林植物園 2016年12月18日
ヒメコマツの小口断面