プンゲンストウヒはマツ科トウヒ属の常緑の高木針葉種。学名:Picea pungens 別名コロラドトウヒ(Colorado spruce)、ブルースプルース(Blue spruce)、青トウヒ(blue spruce)、緑トウヒ(green spruce)などとも呼ばれる。原産地は北アメリカ大陸の西部、特にロッキー山脈地域です。主にアメリカ合衆国およびカナダの高地に自生しています。ただ、現在は広く栽培され、世界中の多くの地域で見られることがあります。園芸用に他の地域にも導入され、美しい銀青色の針葉が人気のある観賞樹として広く植えられています。原産地以外で栽培されることも多いです。
樹高は20mを超えるものもありますが、人が植えると5~15m程度の高さ程度です。
樹形は、一般的にコンパクトな円錐形または円筒形をしています。
成熟した木は、上部が尖っていて広がり、下に向かって徐々に幅が狭くなる円錐形をしています。この形状は、木全体が上に向かって成長し、その中心が尖っているように見える特徴的な外観を持っています。
また、一部の品種や栽培方法によっては、円筒形の樹形も見られます。この場合、上部から下部まで均一な幅を持つ形状となります。どちらの樹形でも、枝は比較的密に分布し、枝軸に沿って針葉が配置されています。針葉自体は硬く、尖っており、特有の青い色合いを持っています。
成長するにつれて高さが増し、広がりを持つため、ブルースプルースは広い空間でその美しい樹形を際立たせることができます。その特有の外観は、クリスマスツリーとしても利用されます。
葉は、長さ3cm程度の針状で、枝の周囲に放射状に付き、比較的硬く、手触りが堅いです。また、尖っています。
針葉が持つ青い色は、視覚的に目を引く特徴です。この色は、観賞価値を高めるだけでなく、庭園や風景の中で他の植物とのコントラストを生み出しています。
球果は淡褐色で長さは10センチ、枝の先に付いて成長します。その構造は複数の鱗片が重なり合い、その間に種子が守られています。一般的に、球果には2つの鱗片の間に種子が形成され、風や動物によって運ばれて新たな場所に広がります。種子には風に乗るための翼も備わっており、球果が開いて種子が散布されます。
これらの球果は、木全体と共に美しい景観を形成し、庭や公園などの観賞用途に広く利用されます。成熟した球果は木の魅力を高め、季節の変化を楽しむための要素となります。
プンゲンストウヒはさまざまな園芸品種が育成されてきました。以下代表的な園芸品種です。
'Hoopsii'(ポプシー・ホプシー): 青い針葉がより深い色合いを持ち、より濃い青色が特徴です。コンパクトな成長形を持つため、庭園や小さなスペースに適しています。コニファーの最高峰とされる。
'Glauca'(グラウカ): 最も広く知られる品種で、その名の通り青い針葉が特徴です。針葉の色合いは鮮やかで、庭や公園の景観に美しいアクセントを加えます。
'Fat Albert'(ファット・アルバート): よりコンパクトな円錐形の樹形を持ち、鮮やかな青い針葉が特徴です。クリスマスツリーとしても利用されることがあります。
'Montgomery'(モンゴメリー): 針葉の色が銀青色で、より鮮やかな銀色の針葉が目を引きます。球果も美しい青色を持ち、観賞価値が高い品種です。
'Globosa'(グロボーサ): 低木のようなコンパクトな樹形を持ち、丸い形が特徴です。庭のアクセントやロックガーデンに適しています。
'Koster'(コスター): より深い青色の針葉と独特の形状が特徴で、季節ごとの変化を楽しむことができる品種です。