ノイバラ
解説
ノイバラ(野茨)
バラ科バラ属。落葉つる性低木。日本のノバラの代表的なものであり、北海道から九州までと朝鮮半島の山野に多く分布する。別名、野薔薇、多花薔薇という。野原や草原、道端、河川敷などによく生え、刈り込まれてもよく萌芽する、雑草的な性格が強く、棘が多いので雑草としてはいやがられる。名の由来は古代の東国方言ウマラ(棘)からウバラ、イバラに変化し、とげのある低木の総称に、野をつけたとされる。高さは2メートルぐらいになり、葉は奇数羽状複葉で、小葉数は7-9枚、長さは10センチほど。小葉は楕円形、細かい鋸歯があり、表面に艶がない。5--6月ころ、枝の端に白色または淡紅色の花を散房状につける。個々の花は白く丸い花びらが5弁あり、径2センチ程度。雄しべは黄色、香りがある。秋には6-9ミリの果実が赤く熟す。果実は営実(エイジツ)と称し瀉下薬、利尿薬になり、日本薬局方にも記載されている。成分はフラボノイド他とされる。
花
大阪市立大学附属植物園 展示写真パネル 2012年8月19日
樹形
神代植物園 2004年7月22日