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野生生物の危機的な現状

2001年版 Ver. 3.1    危急「Vulnerable(VU)」

検証された証拠が以下の基準(A-E)のどれかに合致している場合、野生で高い絶滅のリスクに直面していると考えられ、分類群は「危急」とされる。

A.以下のいずれかにもとづく個体群サイズの縮小

1.以下のいずれか(特定できること)にもとづき、過去10年間、あるいは3世代(そのどちらか長い方)の間に、個体群サイズが50%以上縮小していることが観察、推定、推量、あるいは推論され、縮小の原因が明らかに可逆的で、理解されており、なくなっている場合。
(a) 直接の観察
(b) 当該分類群にとって適切な個体数レベルをあらわす示数
(c) 出現範囲、占有面積あるいは生育環境の質のいずれか(あるいはすべて)の減少
(d) 実際の、あるいは想定される捕獲採取のレベル
(e) 侵入生物、雑種形成、病原体、汚染物質、競争者あるいは寄生者の影響
2.A1の(a)-(e)のいずれか(特定できること)にもとづき、過去10年間あるいは3世代(そのどちらか長い方)の間に、個体群サイズが30%以上縮小していることが観察、推定、推量、あるいは推論され、縮小やその原因がなくなっていない、理解されていない、あるいは可逆的ではないような場合。
3.A1の(b)-(e)のいずれか(特定できること)にもとづき、次の10年間あるいは3世代(そのどちらか長い方で、最長100年まで)の間に、個体群サイズが30%以上縮小することが予期、あるいは、推論された場合。
4.A1の(a)-(e)のいずれか(特定できること)にもとづき、過去と未来の両方を含む、10年間、あるいは3世代(そのどちらか長い方で、将来最長100年まで)の間に、個体群サイズが30%以上縮小していることが、観察、推定、推量、あるいは、推論され、縮小やその原因がなくなっていない、理解されていない、あるいは可逆的でないような場合。

B.B1(出現範囲)もしくは B2(占有面積)のいずれかあるいは両方の形で表される地理的範囲

1.出現範囲が20000k㎡未満であると推定され、かつ下記のa-cのうち少なくとも2つに該当する場合。
a.強度に分断されている場合、あるいは知られている生息地が10地点以下の場合。
b.以下のいずれかにおいて連続的減少が観察、推量、あるいは、予期された場合。
 (1)出現範囲
 (2)占有面積
 (3)生息環境の面積、大きさ、あるいは質
 (4)分布地点あるいは下位個体群の数
 (5)成熟個体の数
c.以下のいずれかにおいて極度の変動がある場合。
 (1)出現範囲
 (2)占有面積
 (3)分布地点あるいは下位個体群の数
 (4)成熟個体の数
2.占有面積が2000k㎡未満であると推定され、かつ下記のa-cのうち少なくとも2つに該当する場合。
a.個体群が強度に分断されている場合、あるいは知られている生息地が10地点以下の場合
b.以下のいずれかにおいて連続的減少が観察、推量、あるいは、予期された場合。
  (1)出現範囲
  (2)占有面積
  (3)生息環境の面積、大きさ、あるいは質
  (4)分布地点あるいは下位個体群の数
  (5)成熟個体の数
c.以下のいずれかにおいて極度の変動がある場合。
  (1)出現範囲
  (2)占有面積
  (3)分布地点あるいは下位個体群の数
  (4)成熟個体の数

C.成熟個体が10000未満と推定され、かつ以下のいずれかに該当する場合。

1.連続的に減少していると推定され、10年間あるいは3世代(そのどちらか長い
方で、将来最長100年まで)の減少率がすくなくとも10%である。もしくは
2.成熟個体の数の連続的減少が観察、予期、あるいは推論されており、かつ以下のa-bの少なくともひとつに該当する場合。
a.個体群構造が以下のひとつに該当する場合
 (1)1000以上の成熟個体を含んでいると推定される下位個体群は存在しない。もしくは
 (2)ひとつの書き個体群中にすべての成熟個体が属している。
b.成熟個体数の極度の変動

D.個体群が非常に少なく、あるいは限定されており、以下のどれかに合致している。

1.個体群サイズが成熟個体1000未満と推定される場合。
2.個体群が非常に限定された占有面積(典型的には20km2以下)を有すか、もしくは地点の数(典型的には5以下)が少ないので、その個体群はある将来の非常に短い期間に人間活動や確率面的なできごとの影響を受けやすい。そのため、非常に短い期間で「深刻な危機」や「絶滅」になりうる。

E.野外ににおける絶滅確率の定量的予測値が、100年以内10%以上の場合。

このページの公開日は2004年11月11日。最新更新日はです。

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