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- ID:
- 43297
- 年:
- 2018
- 月日:
- 1126
- 見出し:
- 2030年「プラスチックごみ」世界で1億トンに…先進国の動き問われる
- 新聞名:
- Yahoo!ニュース
- 元UR(アドレス):
- https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181127-00010000-tokyomxv-soci
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- 記事
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TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。
11月20 日(火)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、矢野経済研究所社長の水越孝さんが、環境への影響が深刻化している“プラスチックごみ”について語りました。
日本、中国、韓国とASEAN(東南アジア諸国連合)による首脳会議がシンガポールで開催され、安倍晋三首相は海洋プラスチックごみへの対策支援を表明しました。
この背景にはプラスチックごみ対策の国際協力で、日本が主導権を握りたいとの思惑があると見られています
◆資源の循環システムを早急に考える必要がある。
プラスチックごみによる海洋汚染は、世界的に大きな問題になっています。
ストローや買い物袋を紙製に替えるなどの取り組みをしている企業もあり、水越さんは「それ自体は良いことだと思う」と評価します。
しかしプラスチックを全廃した場合、都市の廃棄物が約3割増えると言われていることに触れ、次のように
語りました。
「プラスチックを紙に替えるのは、木材資源を使うということだ」
紙の原料となる木材資源を使うことで、二酸化炭素を吸収する効果のある森林が減ってしまうことは大きな問題です。
そして、水越さんは以下のような世界の国・地域別のペットボトルのリサイクル率を紹介しました。
ペットボトルのリサイクル率
日本……83.9%
欧州……41.2%
米国……20.1%
日本は高いリサイクル率を誇っていますが、「ペットボトルのおよそ半分は、海外で再資源化されている」という現状があると言います。
特に中国は、かつて世界から約700万トンのプラスチックごみを受け入れていましたが、2017年に受け入れを停止。
その後、一時的にタイやベトナムなどが受け入れたものの、す
でにプラスチックごみは、これらの国のなかで滞留し始めているそうで、以下のように危機感を募らせました。
「2030年に、世界で1億トンのプラスチックごみが行き場を失う事態になる。
新たな資源の循環システムを考えなければいけない」
◆海底の汚染物質を浮上させる“ヨーヨー効果”も懸念
女子学生団体manma代表の新居日南恵さんは、タレントのローラさんがSNSを通じ、「レジ袋を使わずエコバックを使用することや、プラスチックのペットボトルをなるべく使わないようにしよう」などと、環境を意識した取り組みをするよう呼びかけていることを紹介。
そして、「ペットボトルやレジ袋を、使わない、使い
過ぎないという意識を持つことが重要」と語りました。
医師で医療ジャーナリストの森田豊さんは、海でプラスチックごみが浮いたり沈んだりすることに伴い、海底にあった汚染物質が浮上してしまう「ヨーヨー効果」と呼ばれる現象が懸念されていることを解説しました。
最後に水越さんは、先進国はこれから、プラスチックごみとどのように付き合っていくかが問われているとし、次のように締め括りました。
「プラスチックごみを、もうどこかの国に押し付けることはできない。
地球のキャパシティは限られている。
環境問題はそういう状態まできている」
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