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- ID:
- 42497
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0830
- 見出し:
- 神戸のオフィス街に「木造ビル」 木材利用拡大へ
- 新聞名:
- 神戸新聞
- 元UR(アドレス):
- https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201808/0011589647.shtml
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- 記事
-
兵庫県産の木材を用いた5階建てビルが来年1月、神戸・元町のオフィス街に登場する。
建物を支える主要構造部に鉄骨と、「CLT(直交集成板)」と呼ばれる耐震性に優れた木製パネルを使用。
建物の密集地域で求められる耐火基準も満たす。
都心部の木造ビルは珍しいといい、関係者は木材利用の
拡大につながると期待する。
(山路 進)
ビルの延べ床面積は約1500平方メートル。
1階は鉄筋コンクリート造りで2~5階にCLTを使う。
老朽化した「兵庫県林業会館」を建て替えるため、県森林組合連合会などの県内4団体が約8億円を投じて3月に着工した。
CLTは、複数の板を木の繊維方向が直交するように積み重ねて接着した建築材料。
新ビルは重力を柱と梁の鉄骨で、横揺れは床と外壁のCLTでそれぞれ支える。
受注した共同企業体の竹中工務店(大阪市)が鉄骨とCLTをつなぐ技術を確立し実現した。
木造ビルの課題だった1室の広さも最大約200
平方メートルを確保した。
理論上、15階以上のビルへの応用も可能という。
新ビルのCLTは縦3~6メートル、横2・2メートル、厚さ15~21センチで、計187枚を使用する。
出荷期を迎えた県産のスギ、ヒノキの計4千本をCLTに加工した。
一般的な木造住宅の10戸分に相当する。
節目が多い低質の木材も利用でき、担い手不足で管理が不十分な山林の木の有効活用が期待
できる。
来年1月に完成する予定。
建築現場では今月から、鉄骨とCLTの組み立てが始まった。
同連合会の塩谷元宏専務理事(63)は「断熱や調湿性の高いCLTのおかげで涼しい。
環境にも人にも優しい木造オフィスビルのモデルになるはず」としている。
【CLT】クロス・ラミネイティッド・ティンバーの略。
約20年前にオーストラリアや欧州で開発された。
厚さは20センチ前後で、壁や床、天井などに使われる。
海外では18階建てのビルが建ち、数十階の高層ビル計画もある。
日本では2014年にCLT構造の建物が初めて完成。
国内でCLTを使った建築物は16
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