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- ID:
- 41835
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0619
- 見出し:
- 森林大国なのに使われない国産木材 矛盾を抱える日本の森林事情
- 新聞名:
- 財経新聞
- 元UR(アドレス):
- https://www.zaikei.co.jp/article/20180618/448467.html
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- 記事
-
日本は世界有数の森林大国だ。
国連食料農業機関の調査によると、日本の国土面積に占める森林面積は68.5%。
国土の7割は森林ということになる。
ところが、林野庁の「森林・林業白書」をみてみると、日本は他国と比べて、自国の森林資源をほとんど使っていない。
安価な輸入木材が多く出回ることによ
って需要が減少しているのだ。
その為、日本の森林の4割を占める人工林の間伐が行われず、荒廃が進む一方だ。
人工林はとくに、適度な時期に伐採して、その後にまた植林をすることで森は若返る。
若い木の方がCO2をより多く吸収するので、地球温暖化防止にも繋がる。
環境面からみても、国産の間伐
材使用はもっと推進していかなければならない
【こちらも】木を有効活用する時代(上)
そんな日本の森林事情に問題意識を持ち、行動を起こしている企業も多い
例えば、木造注文住宅を手がける株式会社アキュラホームとグループ会社のオカザキホームが2010年から行っている「木望(きぼう)の未来プロジェクト」などがある。
「木望(きぼう)の未来プロジェクト」は、間伐材を加工して製作した小学校学習机の天板を小学校に寄贈し、同社の大工が古い天板と交換するという取り組みで、8回目となる2017年度は計909枚の天板を寄贈。
8年で合計11971枚を寄贈している。
さらに多くの小学校では同社の社員が出張講師となって「ふ
れあい授業」と銘打って、森林と間伐の必要性や木の良さについて紹介。
授業の後は、カンナがけ体験と、木の筆箱を製作するなど、木材に直接触れることで木の温もりを知る機会を提供している。
また、ベビー用品メーカーのピジョンでは、1986年から「赤ちゃん誕生記念育樹」という活動を行っている。
以来、子どもたちの未来に残す森づくりを行う目的で続けられてきたが、近年では、最初に記念植樹をした赤ちゃんが親となり、自身の子のために2世代、3世代で参加するという人も増えているという。
セブン&アイ・ホールディングスも、一般財団法人セブン‐イレブン記念財団が全国17カ所で、植樹から下草刈り、間伐までを行っている森の保育活動「セブンの森」づくりに参画している。
同活動は、全国の森林組合、NPO法人などと協定を結び、セブン‐イレブン加盟店やグループ各社の従業員からボランテ
ィアを募って実施。
そうして得られた木質材はグループ内の店舗資材や事務備品として使用するほか、商品化を進めることで国産木材の活用を促進している。
植樹活動を行っている企業は多いが、中には「植えるだけ」で済ましてしまう活動も多い。
しかし、日本国内においては、植えるだけではなく、国産木材に関心を持ってもらい、その使用を促すことが必要だ。
上記のような企業の地道なCSR活動が実を結び、広がり、日本の大きな資源である森林が有効に活用さ
れる未来を期待したい
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